ファスティングのやり方とは?正しい断食ダイエットの方法とスケジュール・効果や注意点を解説

ファスティングのやり方とは?正しい断食ダイエットの方法とスケジュール・効果を解説

ファスティングとは、日本語に直すと「断食」を指し、一定の期間において食物を摂取しない行動を意味します。

単純にダイエット効果が見られる以外に、免疫力の向上・肌荒れの改善効果が期待できるとして、男女を問わず注目を集めている行為の一つです。

しかしファスティングには、

  • 1日・3日間・1週間ファスティングなど多くの種類が存在
  • やり方を間違えるとかえって健康を害する原因にもなりかねない

といった懸念点もあります。

ファスティングの効果や注意点も含め、どのように行えば効果的にダイエットができるかを解説していくので、ファスティングをすぐに始めたい方はファスティングのやり方をしっかり理解しておきましょう。

目次

ファスティング(断食ダイエット)の正しいやり方

ファスティング(断食ダイエット)の正しいやり方

ファスティングの期間は豊富にありますが、基本とされるファスティングでは

  • はじめる前の「準備期間」
  • 水分のみの「断食期間」
  • 終わった後の「回復期間」

の3つの流れがあります。

思いついたその日からいきなり絶食を始めると、必要以上にお腹がすくなど失敗しやすくなってしまう可能性も。

基本の流れを正しく理解し、効果的で少しでもつらくないファスティングを行いましょう。

こちらでは、ファスティングの正しいやり方、期間中のポイントについて解説します。

はじめる前の準備期間は胃に負担を掛けない準備食を食べる

ファスティングを行う際には、まず準備期間を設けましょう。

いきなり本格的なファスティングを行ってしまうと、体への負担が大きいうえに、ファスティングの効果を実感しにくくなる可能性があります。

ファスティングをしよう、と決めたときにいきなり始めることはできません。まず、前もって準備期間が必要です。何を準備するかというと、胃腸を少しずつファスティング用に慣らしていきます。

引用元:日本メディカル心理セラピー協会|必見!ファスティングの準備食について

お腹いっぱいの状態、消化に時間がかかる脂っこいものや、糖を豊富に含んだ食物が胃腸に残ったままでファスティングを行っても、胃腸が空になるまでに時間がかかります。

またいきなり食事を我慢するのも辛いと感じやすいので、準備期間を設けることで緩やかに断食期間に移行しましょう。

準備期間におすすめの食材

おすすめの食材おすすめできない食材
発酵食品
海藻類
野菜(食物繊維が豊富な物)
豆類

キノコナッツ類


白米
パン
小麦由来の麺類
塩分
香辛料
糖分の多いお菓子類など

基本的にはお腹にやさしく、胃腸に負担をかけないものを選びましょう。

海藻類や食物繊維が豊富な野菜を摂取しておくことで、血糖値が上がりにくく、食欲増加を抑えやすくなるとされています。

  • 準備期間中の食事は遅くとも夜8時までには終える
  • 寝る2~3時間前には食事を終わらせておく

また、準備期間はファスティングを行う期間によって異なりますが、最低でも1日は必要とされます。

理想は挑戦しようと考えている断食期間と、同じ日数を準備期間に当てると考えればよいでしょう。

ファスティング期間中は固形物NG!水分のみで過ごす

実際にファスティング(断食)を行う期間です。

食事をしないことから、普段より水分の摂取量が少なくなる傾向が見られるので、意識して水分を摂るようにしましょう。

水分の目安は一日2Lです。

ただ、2Lという数字は目安でしかありません、自身の体調に合わせて増減させましょう。

基本の水分はミネラルウォーターなどのお水、またカフェインを含んでいない麦茶などでもOKです。

純粋な水分摂取以外のおすすめ

  • スムージー
  • 酵素ドリンク
  • 豆乳
  • プロテイン

などはファスティング期間中に摂取可能な飲み物になります。

ファスティング期間中は、ミネラル分も不足しやすくなるので、簡単に補充できるスムージーなどが便利です。

しっかりと水分やミネラルを摂取することで、老廃物を排出しやすくなるので、ファスティングの効果を高めることも期待できるでしょう。

またファスティング期間中は固形物の摂取が禁止になります。

スムージーなども、固形物が残ったものを選ばないよう注意しましょう。

なおカフェインが入っている飲み物、アルコールもNGです。

ファスティング期間中におすすめの飲み物は酵素ドリンク

酵素ドリンクをファスティングの最中に飲むメリットは、空腹を感じにくくする効果が期待できることです。

空腹を感じるメカニズムは、胃腸に食べ物が入っていないことが、直接的な理由ではないとされています。

胃腸に食物が入っていない=血糖値が下がることで脳が空腹を感じ、食べ物を摂取するための指令を送ると考えられているのです。

酵素ドリンクをファスティング中にこまめに摂取すると、血糖値の過度な低下を防ぎ安定させやすくなると言われています。

この効果によって空腹感を感じにくく、結果、ファスティング中の辛さを軽減させることができるのです。

酵素自体は体内でさまざまな働きをするので、代謝を促進させる効果も期待できるでしょう。

そして代謝もエネルギーを必要とするので、外部からエネルギーを摂取できないファスティング中は、脂肪をエネルギーに代えやすくなると考えられます。

したがってファスティング中に酵素ドリンクを摂取するのは、ただ水分を補給するだけではないのです。

ダイエット効果はもちろん、代謝の促進も期待できるので、より美肌効果を実感しやすくなるための選択だと言えるでしょう。

参考:診察と新薬web|酵素ドリンクを使ったファスティングによる痩身効果

ファスティング終了後の回復期は回復食がリバウンド防止の鍵!

ファスティング期間が終わったあとは、固形物が入っていない状態の胃腸を回復させるための期間に入ります。

胃腸自体は、いきなり固形物を食べると負担がかかってしまいますが、体は栄養を吸収しやすい飢餓状態です。

ファスティング期間が終わったからと、いきなり普段通りの食事に戻してしまうとリバウンドのリスクも高まります。

しっかりと休ませた胃腸を労わると同時に、リバウンドが起こりにくいよう気を付ける必要がある期間だと考えましょう。

ファスティング後の回復食は、ファスティングの成功を左右する、と言われるほど重要です。

引用元:大和酵素|ファスティング(断食)後の回復食

回復期におすすめの食材、NGな食材は基本的に準備期間と同じです。

回復期の1日目は、ゆるく作ったおかゆや具材を柔らかく炊いたみそ汁など、味が付いたものを摂取すると考えてください。

1日ごとにおかゆの水分を少なめにする、味噌汁にしっかりした具材を入れるなど徐々に普段の食生活に戻していきます。

回復期間の目安は、ファスティング期間と同じと考えてください。

3日のファスティングを行った場合は、回復期間も3日かけて戻していきます。また回復期も、コーヒーなどカフェインを含んだ飲み物、アルコールは避けたほうが無難です。

ファスティング回復食の1食目におすすめなスッキリ大根とは?

ファスティング期間が終わり、回復食の1食目には「スッキリ大根」を試してみるのもおすすめです。

梅流しと呼ばれる食事療法で胃腸に残った最後の残留物を洗い流してくれるとされるので、食べると10分から1時間ほどで便意を覚え、文字通りお腹をすっきりさせてくれます。

スッキリ大根の作り方

材料作り方
大根:1/3本
だし昆布:10g
梅干し:3個
1.大根を短冊きりにする
2.鍋に2L程度の水を大根、だし昆布を入れ大根が柔らかくなるまで炊く
3.梅干しは種を取り叩いておく

スッキリ大根の食べ方

  1. 最初に白湯を飲む
  2. 器に叩いた梅、鍋のだし汁を300ml入れ、梅を溶いて梅湯を作る
  3. 体に染み込ませるようにゆっくり飲む
  4. 飲み干したら大根をよく噛んで食べる
  5. 2~3を繰り返す

梅干しの種類は、はちみつ梅やカツオ梅ではなく、シンプルなものを選びましょう。

また梅湯を作る際、梅干しが少なすぎると便意が来にくいとされるので、梅干し1個分を目安に作ってください。

参考:健栄製薬|知って得する腸活コラム

期間別!ファスティングのやり方とスケジュール・おすすめの人

期間別!ファスティングのやり方とスケジュール

ファスティングと一言でいっても、断食を行う期間はさまざまです。

1食だけ抜く、お手軽なファスティングから、本格的な1週間ファスティングまで。

それぞれダイエットにも効果的ですが、痩身以外のメリットも見込めるので、目的に合わせた期間を選択することが重要です。

では期間によってどのような違い、特徴があるのでしょうか?

ここではファスティングの期間別で異なる特徴ややり方についてご紹介します。

初めてチャレンジする方はもちろん、期間を長くしてみたいと考える方も参考にしてください。

短期間ファスティングは初心者や気軽にはじめたい方向け

短期間ファスティングは、16時間、1日、2日、朝食だけ抜く、プチ断食など5つの方法があります。

ファスティング初心者や、興味を持っている方が初めてチャレンジする際におすすめの方法です。

以下、短期間ファスティングの特徴を見てみましょう。

短期間ファスティングの特徴・おすすめの方

ファスティング期間特徴おすすめの方
16時間内蔵を休ませるファスティング初心者
1日肌荒れ改善初心者・効果を実感したい方
2日腸内環境を整える土日など連休に挑戦してみたい方
朝だけ消化を休ませるファスティング初心者
プチ断食胃腸を休ませる初心者・効果を実感したい方

最長で2日間の断食を行うことになる、短期間ファスティングのメリットは挑戦しやすい点でしょう。

挑戦しやすい期間だからこそ、16時間、朝だけ、プチ断食であれば継続的に行うことも可能です。

ゆっくりと体の調子を整えたい、少しずつダイエット効果を実感したい方におすすめだと言えるでしょう。

3日間以上のファスティングはダイエット効果を期待したい方向け

3日以上の長期間ファスティングのメリットは、ダイエット効果をより実感しやすい点だと言えます。

固形物を摂取しないことには、体はエネルギーを作り出すことができません。

そこで外部から補給されないエネルギーを、脂肪を分解することで補おうとします。

この脂肪分解が始まることが、結果的にダイエットへとつながるのです。

体内の老廃物を出し切るためにも、一定期間が必要になるので、できるだけ早く痩せたい・ダイエット効果を実感したい方におすすめになります。

以下、長期間ファスティングの特徴を見てみましょう。

長期間ファスティングの特徴とおすすめの方

期間特徴おすすめの方
3日ダイエット効果短期間でダイエット効果を実感したい方
5日ダイエット効果ファスティング中級者・ダイエット効果を実感したい方
1週間体内環境のリセット・脳の覚醒効果ファスティング上級者・個人で行うのではなく指導者の下で行うのが理想的

長期間ファスティングのメリットは、さまざまな効果が実感しやすい点です。

実際に体重が落ちたり、頭がすっきりしたりするような感覚を覚えられるでしょう。

ただし、長期間ファスティングを行う場合、断食期間だけではなく「準備期間」「回復期間」も考慮に入れる必要があります。

3日、5日、1週間だけで、ファスティングのすべてが終わるわけではないと知っておきましょう。

16時間断食ダイエット

16時間断食ダイエットとは、文字通り1日24時間の内、16時間は何も食べないとする短期間の断食です。

残りの8時間の間で、3食をバランスよく食べるよう努めます。

1日の2/3の時間断食をする、と考えると我慢する時間が長く感じる方も多いでしょう。

しかし16時間の中には睡眠時間も含まれます。

したがって実際に我慢する時間は8時間程度なのです。

また16時間断食ダイエットでは、準備期間・回復期間を設ける必要がないので思い立ったその日から始められる点もメリットだと言えます。

食べる食材も基本的に自由なので、慣れてしまえば継続しやすいファスティングとも考えられます。

少しずつダイエット効果を感じたい、近頃なんとなく調子が悪いので体を軽くしたいと考える方にもおすすめです。

16時間断食ダイエットスケジュール(2食でOKな場合)

朝食なし夜の20:00から昼の12:00までファスティング
夕食なし昼の15:00から朝の7:00までファスティング

16時間断食ダイエットスケジュール(3食の場合)

夕方18:00から翌日昼10:00までファスティングにすると、3食取りやすくなります。

仕事の時間に自由がききやすい方、3食取りたいと考える方におすすめです。

1日断食(ファスティング)

1日断食(ファスティング)も文字通り、丸1日断食をするやり方です。

1日断食からは、準備期間、回復期間を設けたほうがよいでしょう。

通常通りの食事からいきなり断食をすると、我慢がつらくて失敗したり効果を実感しにくくなったりします。

準備・回復期間も1日程度と考え、刺激物を避け胃腸にやさしい食事を心がけましょう。

おかゆや野菜スープなどであれば、ある程度の腹持ちがありながら胃腸に負担をかけません。

1日断食(ファスティング)のスケジュール

  • 断食前日:おかゆ・野菜スープで断食に向けて体を慣れさせる
  • 断食当日:水や酵素ドリンクなどで水分を取りつつ、固形物を摂取しない
  • 断食後:おかゆや野菜スープなど、胃腸にやさしいものから徐々に普段の食事に戻す

1日ファスティングを行っている際には、コーヒーなどカフェインを含むもの、アルコールは控えておきましょう。

内容物が入っていない胃にとって、カフェインやアルコールは刺激が強いので、体調不良の原因になる恐れがあります。

2日断食(ファスティング)

2日断食(ファスティング)は、1日断食より断食の期間が増えます。

より空腹を感じやすくなるので、準備期間をしっかりとっておきましょう。

基本的に準備・回復期間は断食期間と同じだけ時間をかけることが良いとされています。

準備期間1日目は五分がゆや雑炊、2日目に柔らかく炊いたおかゆや具材なしの味噌汁にするなどして、時間をかけて体を慣れさせましょう。

仕事などで準備期間を取りにくい場合は1日だけでもOKです。

ただ、何の準備もなしにいきなり断食をすることは避けてください。

2日断食(ファスティング)のスケジュール

  • 断食2日前~前日(準備期間):おすすめの食事はおかゆ・雑炊・野菜スープなど
  • 断食当日:水・酵素ドリンクなどをこまめに飲みながら固形物は摂取しない
  • 断食後(回復期間):スッキリ大根を試してみるのもおすすめ

断食当日が土日など、お休みにかかるようにすると断食を成功させやすくなります。

準備期間の1日目におすすめなのは、無添加の味噌を使ったみそ雑炊です。

柔らかく炊けば胃腸に負担をかけず、ファスティングでおすすめの発酵食品も一緒に摂取できます。

朝だけ断食(ファスティング)

朝だけファスティングは、16時間断食ダイエットの朝食抜きのバージョンと似たような断食方法です。

起き抜けに白湯を飲み、胃腸を活性化しながら、固形物を摂取しないことで負担をかけずに排出を促すと考えられています。

朝から12:00の間は水分だけで過ごすので、もともと朝は忙しくてなかなか食事の時間が取れないと考えている方にもおすすめではないでしょうか。

なお16時間断食ダイエットと同じく、前日の20時までに食事を済ませておきましょう。

胃の中に常に固形物が入っている、という状態を回避できるので、内蔵を休ませる効果も期待できます。

断食の最中において水はもちろん、酵素ドリンクをこまめに摂取することで、空腹感を紛らわし低血糖が起こるリスクを低減できるでしょう。

プチ断食

プチ断食はさまざまなやり方があり、スケジュールによっては16時間断食ダイエットや朝だけ断食と同じやり方になることもあります。

したがってここで解説するプチ断食では、「半日断食」と呼ばれる方法を見ていきましょう。

ここでいう半日とは、文字通りの12時間を指すのではなく、朝食・昼食を抜く方法です。

朝と昼は野菜ジュースや酵素ドリンクに置き換えるので、厳密に言えば断食というより置き換えダイエットとも言えるでしょうか。

仕事から解放されたあとの夕食は、好きなものをしっかり食べたいと考える方におすすめの方法です。

また半日断食では、NGな食材が基本的になく、アルコールもOKです。

断食に興味はあるけれど、晩酌が楽しみだから思いきれない…という方にもおすすめだと言えるでしょう。

ただし夕食を食べる際には、お腹いっぱいに食べない、よく噛んでゆっくり食事をすることが必要です。

3日間ファスティング

ファスティングの一番の目的にダイエットを上げるのであれば、3日間ファスティングからが有効だと言えます。

準備期間・回復期間と合わせて1週間程度、ファスティングのための期間を取っておきましょう。

余裕がある場合は準備・回復期間共にファスティングの期間と同じ3日間を設けるとより有効です。

以下、基本のやり方を見ていきましょう。

3日間ファスティングのスケジュール

1~3日目準備期間通常の食事からおかゆ、野菜スープなど消化に良いものに移行
同時に徐々に食事量を減らしつつ、水分の摂取を意識
4~6日目断食期間1日2Lを意識しつつ、こまめに水分摂取
空腹を覚えた際には酵素ドリンクや野菜ジュース、豆乳を飲む
7~9日目回復期間おかゆや野菜スープから始め、徐々に固形物に戻していく

準備期間やファスティング中の体に異常を感じた場合は、一旦ファスティングを止める決断も重要です。

無理をしすぎない程度に進めていきましょう。

またファスティング中は必要な栄養素が足りなくなる可能性も考えられます

たんぱく質の補給にはプロテイン、ミネラル分は昆布茶を利用するなど柔軟に行っていきましょう。

5日間ファスティング

「できるだけ短期間でしっかり体重を落としたい」と考える方におすすめとなるのが5日間ファスティングです。

基本の考え方は3日間ファスティングや1日断食と変わりません。

準備期間と回復期間をしっかり設けて、ファスティング期間は固形物を摂取しないやり方です。

ただし、5日間と断食の期間が長くなるので、準備・回復期間を共にしっかりと意識する必要があります。

また断食期間が長くなるほど、筋肉の低下も懸念されるので、断食と一緒に軽い筋トレをしましょう。

準備期間から筋トレを始めておくと、ファスティング後に体力が減ってしまうリスクを低減できます。

また胃腸や肝臓への負担を避けるため、5日間ファスティングの場合は準備期間からタバコ・アルコール・カフェインの摂取も控えておきましょう。

基本のやり方は以下になります。

5日間ファスティングのスケジュール

1~5日目準備期間通常の食事からおかゆ、野菜スープなど消化に良いものに移行
同時に徐々に食事量を減らしつつ、水分の摂取を意識
余裕があれば筋トレも同時に行う
6~10日目断食期間1日2Lを意識しつつ、こまめに水分摂取
空腹を覚えた際には酵素ドリンクや野菜ジュース、豆乳を飲む
11~15日目回復期間おかゆや野菜スープから始め、徐々に固形物に戻していく

長期のファスティングは筋肉が低下する恐れがあると紹介しましたが、エネルギーが不足している状態で激しい運動は禁物です。

ファスティング中に運動をしようと思うのであれば、息が上がらない程度の運動にとどめておきましょう。

1週間ファスティング

文字通り1週間(7日間)のファスティングを行う方法です。

1週間もの間、固形物を取らないことになるので、ファスティング後の胃腸は空っぽだと考えられます。

1週間ファスティングの場合は、準備期間も大切ですが回復期間がより重要です。

長期間にわたってファスティングに合わせた食生活を送る必要があるので、余裕がある長期休みなどにトライしてみましょう。

また女性の場合、生理期間に被ると体調不良につながる恐れもあります。

より始めるタイミングを慎重に見極めてください。

基本のやり方は以下になります。

1週間ファスティングのスケジュール

1~7日目準備期間通常の食事からおかゆ、野菜スープなど消化に良いものに移行
同時に徐々に食事量を減らしつつ、水分の摂取を意識
余裕があれば筋トレも同時に行う
8~14日目断食期間1日2Lを意識しつつ、こまめに水分摂取
空腹を覚えた際には酵素ドリンクや野菜ジュース、豆乳を飲む
15~21日目回復期間おかゆや野菜スープから始め、徐々に固形物に戻していく

1週間ファスティングは、前後も合わせると非常に長いスパンで行うファスティングです。

一人だけでは不安だと感じるようなら、専門の指導者を頼る、プログラムに参加する方法も検討に入れてみてください。

ファスティング(断食ダイエット)の期待できる5つの効果

ファスティング(断食ダイエット)とは?期待できる5つの効果

ファスティング(断食)に期待できる効果と言えば、やはり多くの方が「痩身効果」と答えるのではないでしょうか。

一定期間食物を摂取しない以上、摂取カロリー<消費カロリーになるので、痩身効果はすぐにでも思いつくでしょう。

しかし、ファスティングに期待できる効果は痩身だけではありません。

デトックス効果や免疫力向上など、他にもさまざまな効果が期待できるとされています。

ファスティングを続けるモチベーションを高めるためにも、ファスティングで期待できる効果についておさらいしていきましょう。

【ファスティング】
・病気や老化予防にファスティングは最適です。
・ファスティングで腸の汚れを改善し腸内環境を整えます。
・ファスティングは、代謝の目的である「入れ替え、再生、解毒、排泄」をスムーズにします。

引用元:農林水産省|食育推進全国大会 in とやま

体の中を浄化するデトックス効果

ファスティングを行うと、胃腸が過度な働きをしなくて済むため、デトックス効果があるとされています。

胃腸に割いていたエネルギーを、他の部分に回せるようになるので、疲労回復や体にとって不要なものを排出しやすくなると考えられているのです。

普段ファストフードや脂っこいものばかり食べている、このような方ほど効果を実感しやすいのではないでしょうか。

食物を摂取しない時間を持つことで、代謝の円滑化を促進、血流やリンパの流れの改善効果が期待できます。

このことによって、体内の不要物を排出しやすくなる、デトックス効果が期待できると考えられるのです。

デトックス
体内にたまった有害ミネラル(カドミウム、水銀、アルミニウム、鉛、ヒ素)や老廃物などの毒素を排出して腸内を浄化させる健康法で、解毒を示すdetoxificationからdetoxと呼ばれます。

引用元:日本健康クラブ|デトックス

腸内環境が整い免疫力もアップする効果

デトックス効果が期待できる仕組みと同じように、消化器官が過度に働かなくて済むことで、免疫力アップの効果も期待できるとされます。

胃腸にたまっていた不要物を排出、腸内環境をリセットすることで、善玉菌を増やせると考えられるのです。

腸は第二の脳と言われるほど、ヒトの体にとって重要な器官と言えます。

常に働かせるのではなく適度に休ませてあげることで、消化酵素を代謝酵素に回すなど、体のメンテナンスを行いやすくなるとも考えられるでしょう。

また3日以上のファスティングを行うと、古い免疫細胞から新しい免疫細胞へとシフトするとした研究結果もあります。

参考:PMC|断食・分子メカニズムと臨床応用

ニキビや肌荒れが改善する美肌効果

デトックス効果により体内の不要な物質(老廃物)が排出されることから、ニキビや肌荒れが改善する効果も期待できます。

不要なものを出し切ってしまえば、かく汗も奇麗になるとされ、代謝が活性化されることに。

代謝が活性化すれば、肌のターンオーバーも正常化されます。

古い角質が剥がれ落ち、新しくキメの整った角質が生まれやすくなるのです。

徐々に肌荒れが改善されていくことで、結果的にきれいな肌を手に入れる効果も期待できるでしょう。

むくみの改善やダイエット促進効果

純粋に摂取カロリーが減ることになるので、ダイエットの促進効果も期待できます。

また老廃物の排出や塩分を控えられることから、むくみ改善にも効果があるとされているのです。

ファスティング中でも水分は摂取するため、むくみ改善効果が期待できないのでは?と不安になる方もいるかもしれません。

しかしむくみの原因は水分の取りすぎより、塩分の取りすぎや、老廃物が溜まることによっておこる血流の阻害が大きな原因です。

ダイエット効果を促進できることはもちろん、むくみの改善によって視覚的にも、以前よりほっそりとしたシルエットを得られることが期待できます。

心のリラックス・自律神経が整う効果

ファスティングによってかかるストレスを緩和するため、脳がα波を出すとされます。

α波は副交感神経を優位にするので、リラックス効果を得ることも可能でしょう。

また長期的なファスティングでは、ブドウ糖の代わりにケトン体が脳に補給されます。

このケトン体が満たされることでも、α波は多く発生するとされているのです。

そして24時間、休みなく動いていた胃腸を休ませることで、睡眠の質も向上すると考えられます。

しっかりと体を休められることで、睡眠サイクル・生活習慣が改善され、結果、自律神経が整うことにつながるのです。

ファスティングをする時の注意点とは?

ファスティングをする時の注意点とは?

ダイエット効果以外にもさまざまなメリットが挙げられますが、ファスティングを行ううえで知っておかなければいけない注意点も存在します。

ダイエット・健康目的でファスティングを行う以上、返って体調が悪くなるようでは話になりません。

ファスティングは継続的に行ったり、定期的に行ったりすることでより効果を実感しやすくなる方法です。

注意点をしっかりと把握した上で、さまざまなメリットを享受していきましょう。

不足しがちなミネラルは積極的に摂取

短期間のファスティングでは基本的に心配ありませんが、長期間のファスティングでは注意が必要です。

ミネラルや塩分が汗によって排出されてしまうので、3日以上のファスティングを行う場合は定期的にミネラルや塩分を摂取するようにしましょう。

水だけで過ごすのではなく、酵素ドリンクや野菜ジュースを適度に挟むことで、ミネラル不足は避けられます。

ただ、汗をかきやすい夏場にファスティングを行った場合や、強い倦怠感やめまいを感じる場合はより積極的な摂取が必要です。

ミネラル分の多い麦茶、ミネラルの他に塩分やクエン酸も摂取できる梅昆布茶などがおすすめ。

手軽な方法としてサプリメントも挙げられますが、できれば酵素ドリンクなど飲み物で摂取する方が無難です。

ミネラルは体内で合成できないため食物として摂る必要があります。不足した場合は欠乏症やさまざまな不調が発生しますが、摂りすぎた場合にも過剰症や中毒を起こすものがあります。

引用元:厚生労働省 e-ヘルスネット

筋肉量を維持するたんぱく質はプロテインがおすすめ

ファスティング中はエネルギーが不足することから、筋肉量の低下も懸念しなければなりません。

こちらも基本的に短期間のファスティングでは心配いりませんが、長期になるほど対策が必要だと言えるでしょう。

ただし、ファスティング中に激しい運動や強度の高い筋トレはおすすめできません。

体力が低下している中で、過度な運動をすればエネルギー不足に陥りかねないのです。

そこでおすすめになるのが、プロテインの利用になります。

筋肉の材料となる成分を効率的に摂取できるので、筋肉量を落とすことなく脂肪だけを燃焼させる効果が期待できるのです。

またプロテインは満腹感を得やすいので、ファスティング中にピッタリのお供だと考えられるかもしれません。

ただ、プロテインはタンパク質由来の成分です。

胃腸が休まらない可能性もあるので、就寝前の摂取は控えましょう。

またファスティング中に乳製品はNGなので、作る際には水・豆乳がおすすめです。

脂肪燃焼のために普段の7~8割程度の運動は積極的に

筋肉量を保持し、脂肪燃焼を促すためにも軽い運動は有効です。

特に酵素ドリンクを活用している場合は血糖値が安定しているため、運動も並行して行った方が体重減少にも有効だと言えるでしょう。

ただ、いつもよりエネルギーが少ないことに変わりはないので、ウォーキングやヨガなど、無理のない程度の運動がおすすめです。

反対に酵素ドリンクを用いていない場合は、運動をする際にも注意が必要になります。

過度な筋トレがNGであることはもちろん、サウナなどの利用も避けておきましょう。

ファスティング中のアルコールはNG

胃腸に固形物を入れないファスティング(断食)中は、アルコールの摂取を控えましょう。

胃腸にとって刺激になることはもちろん、吸収がよくなっている状態でアルコールを摂取すると、アルコールがいつもより回りやすくなります。

悪酔いするだけではなく、下手をすると急性アルコール中毒を起こす可能性も考えられるのです。

そこまでいかなくても、睡眠リズムがくるってしまうなど、ファスティングの妨げになるリスクも考えられます。

基本的にファスティングの準備期間〜最中はアルコール禁止と覚えておきましょう。

どうしても飲みたい場合は、ノンアルコールを利用する方法もアリです。

なお、ファスティングが終わったあとは、アルコールが解禁されますが、回復期1日目は避けておいた方が無難です。

ファスティングに向かない人について

ファスティングを行わない方がよい方も存在します。自身が当てはまっていないか、下記から確認してください。

  • 13歳以下の子供
  • 65歳以上の高齢者
  • 妊娠中・授乳中の方
  • 持病・既往歴がある方

子供、高齢者の方

基本的に成長や骨・筋肉維持のためにバランスの取れた食事が必須です。

短期間のファスティングであっても、成長の阻害や必要な栄養素が不足してしまう可能性が考えられるので避けておきましょう。

妊娠中・授乳中の方

ファスティングを行うことで胎児に必要な栄養が届かない懸念があります。

自身の体のことだけではないので、ファスティングは子供の手が離れてからと考える方がおすすめです。

生理中の場合

血が足りないことによる貧血、ホルモンバランスの乱れによりストレスを感じやすくなります。

結果的に体調不良やファスティング失敗につながる恐れがあるためおすすめできません。

持病や既往歴がある方

まずは医師に相談してみましょう。

自身の判断だけで行うと持病の悪化や、薬を適正に飲めない可能性が高まります。

ファスティングのやり方に関するよくある質問

ファスティングのやり方に関するよくある質問

最後に、ファスティングに関する疑問を残らず解消していきましょう。

ファスティングはさまざまな効果が期待できる方法ですが、疑問点が残ったまま始めてしまうと、効果を実感しにくくなる可能性があります。

また、自身の目的とそぐわない方法を選んでしまっては、時間の無駄だったと後悔してしまうことも。

特に長期間のファスティングは時間がかかります。

自分に合ったダイエット・体質改善効果を得るために、こちらではファスティングに関する「よくある質問」への回答をご紹介します。

1日断食で何キロ痩せますか?

基本的に個人差が大きいので「1日断食で〇キロ痩せられる」と明言することは難しいです。

しかし、平均すると1キロ前後の体重減少を実感する方が多いと言えるでしょう。

1キロ前後というと、大して変わっていないようにも感じますが、運動で落とそうと考えると大変な努力が必要です。

1日ファスティングだけで体重を落とせると考えると、非常に大きな数字とも考えられます、

ただ、ファスティングで期待できる効果は、ダイエット効果だけではありません。

トータルで考えた場合、自身のパフォーマンスを上げられるので、非常に優秀な方法だと考えられます。

3日間の断食は何キロ痩せますか?

3日間の断食の場合も、個人によって痩せる数字は大きく異なります。

平均すると2~3キロと言われているので。1日断食より体重を落とすことは可能でしょう。

また、3日断食の場合、普段の食事量や内容によっても大きく変わってきます。

普段から食事をたくさんとっている、甘いものや脂っこいものが好き。

このような方ほど効果を実感しやすくなるでしょう。

厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」では、18歳から29歳の女性、身体活動レベルが普通の場合で、1日に必要なエネルギー量が2000kcalとされています。

3日間ファスティングを行うと6000kcal分がカットされることに。

体脂肪1キロは約7200kcalの消費と同等とされるので、体脂肪1キロ分が減る理屈は分かっていただけるのではないでしょうか。

摂取カロリーが減るほかに、体内でエネルギーを作るために糖や脂肪も分解されます。これらも併せて2~3キロ痩せるのではないかと考えられるのです。

参考:厚生労働省|日本人の食事摂取基準(2020 年版)

ファスティングで酵素ドリンクなしの場合に代用できるものは?

酵素ドリンクの代用にできる飲み物は、以下のようなものが挙げられます。

  • 野菜ジュース
  • 豆乳
  • 具なし味噌汁

どれも豊富な栄養素を含みながら、糖質やカロリーが低いので、ファスティングの邪魔をしません。

野菜ジュースにおいては、野菜から取れる酵素を摂取できるので、ある種酵素ドリンクの代替品とも言えるでしょう。

選ぶ際には、できるだけ無添加・無調整のものを選ぶことがコツです。

上記の他にも麦茶や炭酸水なども、水分摂取のメインの飲み物としておすすめです。

ファスティング中に食べていいものはありますか?

基本的にファスティング中に口にしてよいものは飲み物のみです。

ただし、水や白湯だけでは健康面からみるとおすすめできないので、酵素ドリンクや豆乳、野菜ジュースなどを組み合わせていきましょう。

飲み物の種類を変えるだけでも、いくらか空腹感を紛らわせることは可能です。

しかし「それでもどうしてもお腹が空いてしまった…」といった場面も出てくるでしょう。

そのような時はヨーグルトやナッツ、梅干しなど低カロリーで胃腸の負担にならないものを軽く食べる程度ならOKです。

ヨーグルトの場合は無糖・低脂肪タイプを選ぶなども意識しましょう。

ファスティングは意味ないって本当ですか?

ファスティングは意味がないという言葉も見受けられます。

しかし、ファスティングが大幅に摂取カロリーをカットする事はまぎれもない事実、人によって個人差こそありますが意味がないなどということはありません。

意味が無いように見えるのは、多くの場合ファスティングのやり方を間違えているからです。

以下、おさらいとしてファスティングのポイントを紹介します。

  • ファスティングの準備期間を設けていない
  • ファスティングのあと、すぐに普段の食事に戻している

2大注意点が上記になると言えるでしょう。

いきなりファスティングを始めると、空腹感への耐性ができていないので、食事を抜く辛さが大きくなりがちです。

我慢できなくなって間食をしてしまうなど、ファスティング自体を完遂できないことが考えられます。

またファスティングで体重を落とせたあと、いきなり普段通りの食事に戻すとリバウンドのリスクが高まるのです。

飢餓状態になっていた体は、同じような状態になったときのために栄養を体に溜め込もうと動きます。

結果、体重があっという間に戻るだけではなく、痩せにくい体質になってしまうことも考えられるのです。

ファスティングの好転反応は何日目からですか?

こちらも個人差がありますが、ファスティングを開始した1~2日後から始まるとされています。

好転反応とは、体の機能が整えられる最中に起こるとされる症状です。

ファスティングにおいては糖の不足を補うために起こるとされているので、普段から糖の摂取が少ない方ほど好転反応は少ないと考えられるでしょう。

代表的な症状は頭痛、倦怠感、強い眠気、一次的な肌荒れが挙げられます。

あまりに好転反応がひどい場合は、一次的にファスティングを中止することも必要です。

無理やり続けるのではなく、期間を短くするなど臨機応変に対応しましょう。

まず、2日後から3日後で色々な症状が出やすいことよくあります。例えば、吐き気、気持ち悪さ、嘔吐、悪心、めまい、頭痛、便秘、下痢など。 

引用元:鶴見クリニック|治療目的で行うファスティング

ファスティングのデメリットはありますか?

ファスティングのデメリットとして、一番に挙げられるのが筋肉量の低下を招く恐れがある点です。

ファスティング中は外部からエネルギーが供給されない代わりに、脂肪を分解してエネルギーに変えています。

しかし同時に、筋肉もエネルギー源として分解されているのです。

したがって、ファスティングを行う場合は、事前に筋トレをして筋肉量を増やしておくなどの対処も必要です。

また長期間のファスティングを、間を空けずに行うと筋肉量の低下が加速します。

定期的にファスティングを行うことは、ダイエット以外に、デトックスの面から見てもおすすめです。

しかし短期間で繰り返さないよう注意が必要なことも覚えておきましょう。

ファスティング(断食ダイエット)のやり方まとめ

本記事ではファスティングについて、手軽に始められる短期間から本格的に行える長期間のバージョンまでご紹介してきました。

さまざまなやり方があること、またダイエット効果以外にも豊富なメリットがあることに驚いた方も多いのではないでしょうか。

ファスティングは、その実際的な効果から多くの研究者が日々研究している手法でもあります。

現在はダイエット効果やデトックス効果が注目されていますが、未来になればもっとほかのメリットも発見されるかもしれません。

ファスティングで、第二の脳とも呼ばれる腸の負担を軽減、ダイエットやさまざまな効果を享受していきましょう。

初心者の方は16時間断食ダイエット、朝だけ断食など手軽に始められるものから挑戦してみてください。

当サイトでは、ファスティング以外の痩せる方法ダイエット中の食事なども紹介しています。

また、断食せずに自然と食欲を抑えるGLP-1ダイエットの効果や1日1錠飲むだけのリベルサスの効果についても解説していますので気になった方はぜひご一緒にご覧ください。

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