ダイエットをしよう!と考えた際に、食事制限の他に思いつくのは運動によるダイエット方法です。
しかし運動といっても、ウォーキングやジョギングの他にどんな運動をすればダイエットに1番効果的なのかすぐに思い付く方は少ないかもしれません。
室内でできるおすすめメニューや時間帯なども含め、どのように運動をすれば効果的にダイエットができるかを解説していくので、ダイエットの運動をはじめたい方はしっかりと確認しておきましょう。
ダイエットに効果的な運動は有酸素運動と無酸素運動(筋トレ)の2種類
ダイエットに効果的とされる運動は「有酸素運動」と「無酸素運動」の2種類をバランスよく取り込むことだとされています。
厚生労働省の成人に対しての身体活動・運動の推奨事項にも下記のように有酸素運動と無酸素運動(筋トレ)を可能なものから取り組むようにと記載があります。
・強度が3メッツ以上の運動を週4メッツ・時以上行うことを推奨する。具体的には、息が弾み汗をかく程度の運動を週60分以上行うことを推奨する。
・筋力トレーニングを週2~3日行うことを推奨する(週4メッツ・時の運動に含めてもよい)。
引用元:厚生労働省|健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023(案)
有酸素とは名称の通り、体を動かす際のエネルギー源として、糖と脂肪の他に「酸素」を利用する運動です。
筋肉にかかる負担が比較的軽く、長時間行うことが前提とされます。
一方、無酸素運動は有酸素運動とは異なり、エネルギーを作り出す際に酸素を必要としないことから「無酸素運動」と呼ばれます。
有酸素運動に比べて、筋肉にかかる負荷が高い反面、必要とされる時間が短い点が特徴と言えるでしょう。
この2つの運動をバランスよく取り入れることで、効率的に脂肪を燃やすことが可能になるのです。
ここでは有酸素運動、無酸素運動それぞれの運動内容など詳しくご紹介していきます。
有酸素運動の具体例は?
有酸素運動とは、体を動かすエネルギーを作り出す際に酸素を必要とする運動を指します。
基本的に体や筋肉に過度な負担をかけず、長時間動ける程度の運動だと言えるでしょう。
代表的な有酸素運動は以下のようなものになります。
- ウォーキング
- ジョギング
- サイクリング
- エアロビクス
- 水泳
どの運動も体を動かすペースを自分で決められるため、時間をかけて体を動かし続けることが可能です。
また同じ有酸素運動でも、種目を選ぶことで、より自分に合った運動を選ぶことができるでしょう。
また有酸素運動は運動強度が低いことから、けがをしにくいという特徴があり誰でもすぐに始められます。
特に水泳は水の浮力を利用できるため、関節への負荷を軽減できます。年齢や体のコンディションによって、種目を選ぶこともポイントです。
有酸素運動のダイエット効果は体脂肪の燃焼
有酸素運動で期待できるダイエット効果は「体脂肪の燃焼」です。
有酸素性身体活動を適切な時間・強度・頻度・期間で習慣的に実施すると、エネルギー消費量が増加し、体脂肪が減少します。(中略)さらに、血圧、血糖値、血中脂質といった生活習慣病の危険因子を効果的に改善します。
引用元:厚生労働省|健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023(案)
有酸素運動のように軽めの負荷をかけながら行う運動では、初めに筋肉を動かすエネルギーとして糖が利用されます。
そのまま運動を続けると、エネルギー源が血中の糖質や脂肪酸から、体に蓄積されている脂肪へとシフトします。
この際に使われるエネルギー源がいわゆる「体脂肪」です。
なお脂肪をエネルギーへと変える際には大量の酸素が使われます。有酸素運動をする際には呼吸にも意識を向けてみるとよいでしょう。
直接的に脂肪を燃焼できる有酸素運動は、ダイエットにとって非常に心強い運動方法だと言えます。
無酸素運動の具体例は?
無酸素運動は、運動するためのエネルギーを生み出す際に、酸素を必要としない運動を指します。
有酸素運動と異なり運動強度が高いことから、短時間で終える運動だとも言えるでしょう。
代表的な無酸素運動は以下になります。
- 短距離走
- 投擲(とうてき)
- 相撲
短い時間で激しく体を動かす、重たいものを操る運動ばかりだとわかるのではないでしょうか。
ただ、ダイエットを目的とした場合、あまり向いている種目とは言えません。
そのため、ダイエット向けの無酸素運動を選んで行う必要があります。
自宅でもできる、ダイエットを目的とした無酸素運動は以下の通りです。
- スクワット
- プッシュアップ(腕立て伏せ)
- ドローイング(腹筋)
- バーピージャンプ
ダイエットを目的とした無酸素運動の代表は、いわゆる筋トレです。
上記で触れている筋トレは特別な道具なども必要ないので、自宅やちょっとした空き時間に続けることもできるでしょう。
無酸素運動(筋トレ)のダイエット効果は筋肉量の増加と基礎代謝の向上
無酸素運動で期待できるダイエット効果は、筋肉量の増加と基礎代謝の向上です。
無酸素運動で動かす筋肉は「白筋」と呼ばれ、瞬発力に優れた筋肉とされます。
瞬間的に強い力を出すことに長けている分、有酸素運動のように長時間の運動は得意としていません。
したがって、無酸素運動で脂肪を分解することはできないとされます。
しかし筋トレをして筋肉量を増加させると、基礎代謝の向上効果が見込めます。
筋力トレーニングなどの無酸素性身体活動は(中略)習慣的な実施に伴う、筋肥大や筋力増強、骨格筋の抗酸化能・抗炎症能やマイオカイン分泌の増加が、死亡や一部の疾患発症リスクの低下と関連すると考えられています。
引用元:厚生労働省|健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023(案)
何もしていないときでも、一定のカロリー消費を行う基礎代謝が高ければ、その分、痩せやすい体へと導いてくれるのです。
他にもリバウンドのリスクを下げられる点も、大きなメリットだと言えるでしょう。
また基礎代謝の向上は体温を上げることで免疫力を高めたり、肌のターンオーバーを整えたりする期待も持てます。
きれいに整えられた筋肉によって、引き締められしなやかなスタイルを実現してくれるでしょう。
ダイエットに効果的な順番は 無酸素運動(筋トレ)の後に有酸素運動を行う
ダイエットを目的としている場合は、無酸素運動の次に有酸素運動を組み合わせると効果的です。
無酸素運動では脂肪燃焼効果は見込めませんが、代わりに「成長ホルモン」が分泌されると言われています。
成長ホルモンは運動強度(METs)が高い方が多く分泌される傾向があることがわかった。また,筋肉に対して刺激のある運動がより多くの成長ホルモンを分泌していた。
引用元:J-Stage|運動強度(METs)と成長ホルモン分泌の関連について
成長ホルモンに限らず、ホルモン類が正常に分泌された際には、脂肪を分解する効果があるとされているのです。
成長ホルモンによる脂肪分解を促進した状態で有酸素運動を行うと、脂肪燃焼効果をより効率的に実感できるようになります。
また無酸素運動と有酸素運動を短いサイクルで組み合わせる「サーキットトレーニング」という方法もあります。
サーキットトレーニングのような有酸素運動、筋力トレーニング(筋トレ)、バランス運動などを組み合わせて実施する運動
引用元:厚生労働省|健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023 (案)
2つの運動を合わせた運動時間が20分~30分程度で済むので、忙しくて運動の時間がなかなか取れない方におすすめです。
ダイエットの運動における効果的な時間と消費カロリー
ダイエットに有用とされる有酸素運動、理屈がわかることでその重要性もよくわかったのではないでしょうか。
ただ有酸素運動は、時間をかけて行うことが前提となる運動です。
そこで気になるのが、ダイエットに効果的な運動時間とはどの程度の時間になるのかといった点です。
運動に慣れている方、慣れていない方では一言で長時間の運動といっても、想定する時間は異なるでしょう。
また運動の種目によっても、適切とされる運動時間が異なります。
したがってこちらでは、ダイエットに必要な運動の時間と消費カロリーについてご紹介いたします。
目安の時間を知ることで「あと〇分だけ頑張ろう」と自分を奮起させることが可能になるでしょう。
また消費カロリーを知ることで「今日はこれだけ消費できた」と目に見える達成感を得ることもできます。
なお、消費カロリーの計算方法は「消費カロリー(kcal) = メッツ×体重kg × 運動時間×1.05」で求めることができます。
メッツとは運動や身体活動の強度の単位です。
引用元:厚生労働省 e-ヘルスネット|メッツ / METs
安静時(静かに座っている状態)を1とした時と比較して何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示します。
ウォーキングの効果的な時間と消費カロリー
ウォーキングに必要な時間は約30分、朝の時間帯に行うことが最も効果的だとされます。
自分にとって早すぎず遅すぎないペースを保って、体が温まっていくことを感じながら歩いてみましょう。
徐々に汗ばんでいくことで、運動をしている実感を覚えられるはずです。
ちなみに30分を1度にウォーキングをするのではなく、10分を1日3回に分けるやり方でもOKです。
昨今の研究では、30分の運動と細切れ10分・3回の運動でも消費カロリーに差が見られないとわかっています。
30分一度に歩く時間の捻出が難しい、普段あまり運動をしていなかった方は1日10分を3回のバージョンで行ってみると良いでしょう。
自身のライフスタイルに合わせて、運動の方法を変えてみてください。
なお一般的な成人が歩く速さ/体重50kgの女性が、ウォーキングを30分した場合の消費カロリーは92kcalです。
参考:国立健康・栄養研究所|改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』
ジョギングの効果的な時間と消費カロリー
ジョギングに必要な時間は約20分から30分、ウォーキングと同じく朝の時間帯に行う方法がおすすめです。
また空腹状態で運動をしたほうが、脂肪燃焼の効率が良いとされているので、朝食前に行うことが理想的だと言えるでしょう。
ジョギングを行う頻度は、毎日ではなくてもOKです。週に3回ジョギングを行うことで、脂肪燃焼効果と筋肉の回復がちょうど良いバランスになるとされます。
走ることに慣れていない方でも、毎日ではなくても大丈夫となれば挑戦しやすいのではないでしょうか。
なおジョギングの消費カロリーは、ゆっくり目のスピード/体重50kgの女性が30分かけて行った場合で210kcalです。
ウォーキングより消費カロリーが大きいので、自身の体調を鑑みながら運動メニューを決めていきましょう。
参考:国立健康・栄養研究所|改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』
サイクリングの効果的な時間と消費カロリー
サイクリングを効果的に行う時間は、ジョギングと同じく20分~30分程度とされます。効果的な時間もやはり朝です。
もともと朝と夕方は脂肪を効率的に燃焼しやすいとされているので、自身のライフスタイルに合った時間帯をチョイスすると良いでしょう。
サイクリングはウォーキングやジョギングと比べて、機械の力を借りて運動できるので、より体にかかる負荷を低減できます。
ちなみにサイクリングによるダイエットを行う際に気になる点が「ギアの重さ」。
長期間楽しく続けるためにも、最初から重いギアに挑戦する必要はありません。楽しく続けられる程度の負荷で進め、継続することが重要です。
なお消費カロリーもジョギングと同じ程度になります。ゆっくり目のスピード/体重50kgの女性が30分かけて行った場合で210kcalです。
参考:国立健康・栄養研究所|改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』
水泳の効果的な時間と消費カロリー
水泳による効果的なダイエット効果を得るには、20分から1時間程度の運動時間が良いとされます。
他の運動より体にかかる負荷が少ないため、楽しく運動をしているとあっという間に時間が過ぎていくでしょう。
ただし注意点として、1時間半以上の水泳は避けてください。体が冷えすぎてしまうので、返って脂肪燃焼効果が減少したり、けがをしやすくなったりする可能性があります。
水泳を行う頻度も、最初は週に2回からでOKです。
水泳などプールで行う運動は、運動方法によって体への負荷が異なります。
最初は水中ウォーキング、次に平泳ぎ・クロール・バタフライなど強度を上げていく方法もおすすめです。
また水中ウォーキングだけでも、水をかき分けるように早めのスピード/体重50kgの女性が30分かけて行った場合、178kcalの消費が見込めます。
参考:国立健康・栄養研究所|改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』
縄跳びの効果的な時間と消費カロリー
誤解されがちですが、縄跳びは無酸素運動では無く有酸素運動の一種です。
効果的なダイエット効果を得られる時間は10分から20分と、有酸素運動の中では短めとなっている点も大きな特徴でしょう。
運動強度がほかの有酸素運動より高いので、最初は10分間を毎日行う程度がおすすめです。
また縄跳びという道具を使う運動になるので、自身に合った縄跳びを用意することも重要です。
縄自体の素材はお好みでOK、重要なのは縄の長さだと言えます。
縄の中央を踏んで、持ち手を上げながら縄をぴんと張ったとき、手の位置が胸の下あたりになる長さが理想です。
長すぎたり短すぎたりすると、うまく飛べないこともあるので気を付けましょう。
縄跳びの消費カロリーは、毎分100回程度のスピード/体重50kgの女性が30分かけて行った場合で231kcalです。
毎分100回はゆっくり目の運動に分類されるので、他の有酸素運動より運動強度が高いことがわかるのではないでしょうか。
参考:国立健康・栄養研究所|改訂版『身体活動のメッツ(METs)表』
ダイエットに効果的な運動のおすすめ室内メニュー
室内でできる運動メニューとなると、無酸素運動である筋トレを想像しがちですが、運動種目を選べば有酸素運動も室内で行うことが可能です。
無酸素運動、有酸素運動を組み合わせてより痩せやすい体を作っていけるでしょう。
またアパートなど、運動による音が気になる場合は、厚めのヨガマットなどを用意すると少しは防音効果が見込めます。
自身の環境にも併せて、室内でできるダイエットの運動メニューを選んでみてください。
なお筋トレ、エクササイズともに「正しいフォーム」も重要なので、まずは動画を参考にしてみるのもおすすめです。
しっかりと動きを確認して、狙った場所の筋肉を動かしていきましょう。
スクワット
スクワットは足を開いて体を沈ませるだけという単純な動きですが、ダイエットに効果的な無酸素運動です。
太もも、お尻、腹筋、背筋と4カ所の筋肉を鍛えることが可能になります。
フォームのバリエーションも豊富で、スクワットのフォームを変更することで、メインで鍛える場所を変えることも可能です。
効果的なスクワットのやり方は以下の通りです。
- 足を肩幅に開き、爪先とひざが同じ方向に向くようにする
- 手は胸の前で軽く組む、もしくは腰に置く
- 太ももと床が平行になるまでおしりを下げる
- 元の体勢に戻る
下記の動画が分かりやすかったため、スクワットの参考にしてみてください。
スクワットをする際のポイントは、背筋を伸ばし腹筋を意識することと、ひざが爪先より前に出ないよう気を付ける点です。
上記のスクワットはごく基本的なスタイルとなっているので、まずは上記のスクワットを正しく行えるようにしましょう。
基本の回数は10回×3セットになります。ただ最初から行うには少しハードルが高いと思うので、1日10回から始めてもOKです。
また一度に3セット行うのではなく、1日を通して30回行うやり方もあります。
バーピージャンプ
バーピージャンプは全身の筋肉を動かすことが可能な、非常に効率的で運動強度が高い無酸素運動です。
バーピージャンプで鍛えられる筋肉は、お尻、足全体、胸、腕などが挙げられます。
運動強度が高い分、筋肉を効率的に鍛えるには正しいフォームが重要になります。
初めはゆっくりでも大丈夫なので、なんとなくで動かないよう注意しましょう。
バーピージャンプの効果的なやり方は以下になります。
- 立った状態から、両手を床につきからだをまっすぐに伸ばす
- 軽くジャンプして両膝を胸に引き寄せる
- 胸に引き寄せた勢いでそのまま立ち上がる
- 立ち上がった憩いのまま両手を上に伸ばし軽くジャンプ
- 着地したら最初の状態に戻り繰り返し
下記の動画が分かりやすかったため、バーピーの参考にしてみてください。
バーピージャンプで両手を床につけているとき、そして立ち上がったときに腰をそらさないよう注意しましょう。
勢いのままそらしていると、腰を傷めてしまう可能性があります。
基本の回数はスクワットと同じく10回×3セットです。最初は10回1セットを目指して、徐々に回数を増やしていきましょう。
なおアパートやマンションで音が気になる場合は、最初のジャンプは省略しても問題ありません。
HIIT(ヒット)トレーニング
HIITの正式名称は「High Intensity Interval Training」と呼ばれ、筋トレのように高強度の運動と短い休憩を繰り返し、限界まで体を追い込むトレーニングです。
短いサイクルで高強度の運動を繰り返すことで、しっかり筋肉を動かし体脂肪を燃焼しやすい体へ導く方法といえるでしょう。
運動強度こそ高くなっていますが、時間は基本的に4分間程度なので、運動初心者さんでも始めやすい方法です。
HIITトレーニングで行う筋トレに決まりはありません。以下は1つの目安として参考にしてください。
- 20秒間スクワット
- 10秒間休憩
- 20秒間ジャンピングニートゥーエルボー
- 10秒間休憩
- 20秒間プランク
- 10秒間休憩
- 20秒間マウンテンクライマー
- 10秒間休憩
- 20秒間ハイリバースプランク
- 10秒間休憩
- 20秒間リズムジャンプ
- 10秒間休憩
- 20秒間プッシュアップ(膝つき)
- 10秒間休憩
- 20秒間オーバーヘッドパンチ
下記の動画が分かりやすかったため、HIIT(ヒット)の参考にしてみてください。
上記に記載したメニューは動画と併せたメニュー内容にしています。
最初のうちは行う無酸素運動はスクワットだけ、などといったやり方でも良いでしょう。
鍛えたい筋肉を意識してメニューを組んでみるのもおすすめです。
エクササイズ
エクササイズとは、ダイエットや健康促進を目的とした運動全般を指す言葉で下記のように定義されています。
運動・活動量の単位で、運動強度の指標であるメッツ(METs)に活動時間(時)をかけた量の単位。
引用元:厚生労働省e-ヘルスネット|エクササイズ
ただ、ダイエットの場合は軽い「体操」と考えられることが多いと言えるでしょう。
エクササイズとして体操を行うメリットは、自分に合わせた運動強度を選びやすく、有酸素運動に比べると短い時間で行える点です。
さらに運動だけではなく「筋肉や筋を伸ばす」動きを取り入れられるので、体の柔軟性を上げ、けがをしにくいしなやかな体に導く効果が期待できます。
誰でも始めやすいエクササイズとして挙げられるのはラジオ体操でしょう。
ラジオ体操は第3まで作られており、第1から第2、第3と上がっていくにつれて難易度も上がっていきます。
下記動画は第1から第3まで通して確認できるので、ラジオ体操の参考にしてみてください。
なおエクササイズを行う場合も、正しいフォームで行うことがポイントです。
しっかり体操することで、運動不足の解消や全身の血行が促進され代謝が上がり脂肪燃焼効果も期待できます。
ラジオ体操はよく知っているからといって、おざなりな動き方にならないよう注意してください。
ダイエットダンス
ダイエットダンスは名称通り、ダイエットを目的とした踊りのことです。
リズムに合わせて体を動かすので、単調な筋トレやジョギングでは飽きてしまうと感じる方におすすめの方法だと言えるでしょう。
全身を使う有酸素運動なので、続けることで体脂肪を燃焼させる効果が期待できます。
またダンスは手足の筋肉と共に、体を支える「体幹(インナーマッスル)」を鍛える効果にも期待できるでしょう。
なお、ダンスもエクササイズと同じく、筋肉や筋を伸ばす動きが取り入れられているので、しなやかな体へと導いてくれる運動だと言えます。
下記動画は、ジャンプを取り入れていないため、マンションやアパート住まいの方にもおすすめのダイエットダンスですので参考にしてみてください。
10分程度のダンスなので、毎日行ったとしても時間の確保がしやすいのではないでしょうか。
ストレス解消や気分転換にもなり、短時間でしっかりとした運動強度を得られるためおすすめです。
ウォーキングや筋トレに飽きてしまった方や中々ダイエットのための運動が続かない方はダンスで楽しくダイエットを行ってみましょう。
ダイエットの運動をより効果的にするためのポイント8つ
定期的な運動がダイエットに有効なことは確かですが、せっかく頑張って体を動かすのであれば、より効率的にダイエットを進めていきたいと考える方も多いでしょう。
そこでこちらでは、ダイエットの運動をより効果的にするためのポイントを8つ厳選しました。
運動を行う際の基本的な知識から、豆知識まで詳しく触れていくので、運動と一緒に意識して効率的なダイエットをしましょう。
目標体重を決め現状を把握する
ダイエットを始める前に、まずは自身の目標体重を決め、どれだけの減量が必要になるのかを把握するところから始めましょう。
一言でダイエットと言っても、人によって理想とする姿は異なりますが、健康のことを考えればやみくもに痩せることはおすすめできません。
身長ごとに定められている「標準体重」を基準に、今の自分にとって本当にダイエットが必要なのかを確認しましょう。
標準体重の算出方法は以下の通りです。
- 標準体重の算出方法:身長(m)×身長(m)×22
- 158cmの人の標準体重:1.58×1.58×22=54.9kg
身長158cmの女性の場合、標準体重は54.9kgとなりました。
したがって54.9kg以下の方の場合は、無理にダイエットをする必要はないと言えるでしょう。
ただ女性としては、少しでも痩せてきれいになりたいと思う気持ちもわかります。
身長158cm・女性の場合「46.8kg」から痩せのカテゴリに入ります。
ここまで痩せてしまうと健康面に不調をきたす可能性があるので、痩せのカテゴリに入らない程度のダイエットがおすすめです。
一方54.9kgをオーバーしている場合は、ある程度のダイエットが必要となります。
身長158cm・女性の場合「63.2kg」以上になると肥満のカテゴリに入るので、健康のためにも運動を主体としたダイエットを始めてみると良いでしょう。
1日の運動量を決める
現状を把握した後は、理想の体重になるために必要な、1日の運動量を決めていきます。
例として、上記と同じく158cmの女性が54kgから50kgまでダイエットをするとします。
計4kgの減量は体脂肪を4kg減らすことになり食材の脂肪は1gあたり9kcalですが、人の体脂肪には水分なども含まれているため、体重4kg当たり36,000kcalとはなりません。
一般的に体脂肪には水分など不純物が、2割程度含まれていると考えられているので、食材の脂肪1kgは9,000kcalですが体脂肪を1kg落としたい場合に必要なエネルギー量は7,200kcalになります。
体脂肪1kgを減らすために必要なエネルギー量は約7,000kcalであり、特に、肥満の方の場合は、身体活動による消費と食事で摂取するエネルギー量を調整することで、計画的に減量を図ることが必要です。
引用元:厚生労働省|健康づくりのための身体活動・運動ガイド 2023(案)
そのため、4kg痩せたい場合の消費カロリーは以下のような計算式になります。
脂肪×落としたい体重×80%:9kcal×4000g×80%=28,800kcal
一か月に1kgずつ痩せようと考えた場合、28,800を4か月の120日(全て30日換算)で割ると1日当たりに消費すべきカロリーが算出されます。
導き出されたカロリー÷ダイエット期間:28,800÷120=240kcal
上記で算出された240kcalが1日に消費すべきカロリーとなります。
一か月に1kgではなく、2kg、4kg減量したいと考えた場合は、日数の部分を変換して計算してみてください。
参考:横浜市スポーツ医科学センター|肥満と減量(理論編) 知っておきたい肥満と減量の基礎知識
食事にも注意し摂取カロリー<消費カロリーを意識する
ダイエットを効率的に進めるには、運動だけではなく食事にも気を配る必要があります。
しっかり運動をしていたとしても、脂っこいものや糖質が高いものを過度に摂取すれば、結局のところ摂取カロリー>消費カロリーとなり、ダイエットに失敗してしまうでしょう。
一般的なダイエットは、身体活動などで消費するエネルギーよりも、食事で摂取するエネルギーを少なくすることで体重を減らします。一日の基礎代謝量は、成人男性約1,500キロカロリー、成人女性で約1,150キロカロリーです。
引用元:厚生労働省 e-ヘルスネット|ダイエット
脂質や糖質を摂取してはいけないというわけではなく、他の栄養素も併せてバランスよく摂取するよう意識しましょう。
また、運動直後に脂肪や糖質を摂取するのも控えましょう。
これらの栄養素は運動の直後に摂取すると、燃焼した脂肪を補おうと脂肪に変換されやすくなっています。
まずは野菜で食物繊維を摂取し、たんぱく質を摂取してから脂質・糖質を摂る順番がおすすめです。
また運動後にたんぱく質を摂取すると、筋肉に変わりやすくなるので、代謝アップの効果が見込めます。
長時間よりも短時間で毎日続ける
ダイエットのために運動を行う場合は、1度に長時間の運動を行うより、短くても継続的に行う方法がおすすめです。
普段は運動をしない方が、1度に長時間の運動を行ってしまうと、筋肉や関節に過度な負担をかけることでけがの危険性が増します。
また、週に1回程度の運動では、毎日の食事で摂取するカロリーを上回ることができません。
上記でも触れましたが、ダイエットの基本は摂取カロリー<消費カロリーの図式を守ることです。
短時間でも毎日、もしくは定期的に運動を続けることで、少しずつ消費カロリーが摂取カロリーを上回ります。
また運動を続けることで、筋肉量が増加すれば基礎代謝も向上します。
痩せやすい体を作り維持するためにも、1度に長時間の運動を行うより、継続的な運動を心がけましょう。
ダイエットを成功に導くにはまさに「継続は力なり」の精神が必要なのです。
水分補給は忘れずに行う
ダイエット中だからといって、運動時に水分を絶ってはいけません。
運動中はもちろん、運動の前後にも水分補給を忘れないようにしましょう。
水分が不足しやすい、就寝の前後、スポーツの前後・途中、入浴の前後、飲酒中あるいはその後等に水分を摂ることが重要とされており、枕元に水分をおいて就寝することも重要です。
引用元:厚生労働省|「健康のため水を飲もう」推進運動
「水分を取るとむくみが気になる……」という方もおられるでしょうが、しっかりと運動をしていれば筋肉によってむくみも解消されやすくなるので心配はいりません。
なお運動中・前後に補給する水分は、スポーツドリンクなどよりただの「水」がおすすめです。
スポーツドリンクはミネラルなどが摂取できますが、糖分の量も多いのでダイエット中の運動には向きません。
運動の前後にストレッチを行う
ダイエットの運動を始める前、終えたあとはストレッチを行いましょう。
始める前のストレッチは、筋肉や関節をほぐしてくれるため、けがの予防や運動のパフォーマンス向上に有効です。
運動後のストレッチは、上昇した血流を穏やかに戻す効果が期待できます。
火照った体をクールダウンさせ、血流を元に戻してあげることで疲労物質の蓄積予防にも効果的です。
疲労物質を一部に溜め込ませないことで、筋肉痛の緩和も期待できるでしょう。
睡眠は6時間以上取る
ダイエットを効率的に進めるには、良質な睡眠も重要です。
人によって適切な睡眠時間は異なりますが、一般的に6時間以上の睡眠が必要とされています。
複数の調査研究から、7時間前後の睡眠時間の人が、生活習慣病やうつ病の発症および死亡に至る危険性が最も低く、これより長い睡眠、短い睡眠のいずれもこれらの危険性を増加させることから、成人においておおよそ6~8時間が適正睡眠時間と考えられています
引用元:厚生労働省|良い睡眠の概要(案)
実は睡眠不足が続くと、食欲に関係するホルモンの分泌に異常をきたすとわかっています。
食欲を抑制するホルモンが減少し、逆に食欲を増進するホルモンが過剰に分泌されるのだとか。
せっかく運動を頑張っていても、ホルモン以上による食欲の増加が起こってしまえば、食欲の抑制が難しくなってしまいます。
過度な我慢はストレスの原因にもなるので、ダイエット自体を辛いと感じてしまうようになるでしょう。
ダイエットに限らず、適度な運動は睡眠の質を上げることにもつながります。
しっかり動いてぐっすり眠ることで、ダイエット効果を高めながら継続していきましょう。
ダイエットに1番効果的な運動の時間帯とタイミングは朝食前と夕方
ダイエットに効果的な運動の時間は、朝食前と夕方だとわかっています。
朝食前の時間帯は、1日の中で体内に残る糖が少ないため、運動を始めてすぐのタイミングでエネルギー源を糖から脂肪にシフトできます。
効率的に脂肪の燃焼を進められるので、朝食前のタイミングが良いとされるのです。
また午後から夕方にかけては、脂肪を燃焼させやすくする「成長ホルモン」の分泌が盛んになる時間帯です。
午後から夕方の間に運動をすることで、効率よく脂肪を燃焼させられるでしょう。
夕食前の空腹時であれば、朝食前のタイミングと同じく体内の糖が少ない状態になります。
より脂肪が燃焼されるタイミングを早められるため、夕食前の運動もおすすめです。
ダイエットの運動についてよくある質問
運動によるダイエットは、体重だけではなく体を引き締める効果も期待できます。
数字だけではなく、実際の見た目にも変化が出るので、ダイエット効果を実感しやすい方法だと言えるでしょう。
しかし、普段は運動をしない方からすれば、どのような運動が自分に合っているのか。
またできるだけ効率的な運動とはどのようなものを指すのかなど、まだまだ疑問がたくさん残っていると感じます。
適度な運動は健康にも良いものですが、無理に始めるとケガの心配もあるもの。
疑問を残したままでは、安心してダイエットを進められません。そこでこちらでは、ダイエットの運動について「よくある質問」と回答をご紹介いたします。
なんの運動が1番痩せますか?
1番痩せやすいダイエットの運動はランニングだと言われています。
30分あたりの純粋な消費カロリーを考えると、水泳などの方が高くなりますが、行いやすさを考えるとランニングになると言えるでしょう。
消費カロリーと、すぐに行動しやすい点を考えると下記のようなランキングになります。
- ランニング
- 縄跳び
- 水泳
- サイクリング
- ジョギング
ランニングとジョギングの違いは、簡単に言えば走る速さです。
ランニングの速さの目安は時速6.4kmとなり、息が切れる程度の強度が必要だと言えるでしょう。普段運動をしない方からすると運動強度が高くなります。
無理にランニングから始めるより、ジョギング程度から始めて徐々にスピードを速めていくと良いでしょう。
または短時間で効率よくカロリーを消費できる縄跳びもおすすめです。
1日にどのくらい運動すれば痩せますか?
痩せるために必要な1日の運動量は、約20~30分程度と言われます。
以前は運動を始めてから、20分を過ぎたあたりから脂肪が燃焼しだすといわれていました。
しかし現在では運動の直後から脂肪もエネルギーとして使われていることが分かっています。したがって、20分以下の運動では意味がないということはありません。
長時間の運動をたまに行うより、毎日、または定期的に継続した運動を行うことが重要だと言えるでしょう。
年齢を重ね、動かなくなるほど筋肉は痩せていきます。反対に筋肉が落ちた分、脂肪がつきやすくなり基礎代謝が落ちる結果に繋がります。
この悪循環を断つためにも、定期的な運動で筋肉量を維持することが重要なのです。
痩せるにはどんな運動をした方がいいですか?
痩せるための運動は、有酸素運動と無酸素運動をバランスよく組み合わせる必要があります。
有酸素運動だけでもダイエット効果は見られますが、無酸素運動を組み合わせると筋肉量が増え、リバウンドしにくい体に導いてくれるのです。
体重計の数字だけではなく、お腹や足、二の腕を引き締めたいと考えるのであれば、無酸素運動を取り入れたほうが効率的だと言えるでしょう。
毎日のように有酸素運動と無酸素運動を行うのが難しい場合は、今日は有酸素運動、明日は無酸素運動、土日はお休み。
このような形でも問題ありません。自分の体や環境に合った、適度な運動を心がけましょう。
家でできる1番痩せる運動は何ですか?
家でできる1番痩せる運動は縄跳びです。移動距離を必要とせず、ごく狭い範囲だけで行える有酸素運動のため、非常に効率が良い運動と言えるでしょう。
縄跳びは運動強度が高いため、1日10分でも十分に効果が見込めます。
また室内で行える1番痩せる筋トレ運動と言えば、スクワットが挙げられます。
太もも、お尻、背筋、腹筋と大きな筋肉がある部位を鍛えられるので、カロリーの消費量も大きい無酸素運動です。
縄跳びとスクワットを1日おきに行うなど、家でできる運動を組み合わせる方法もおすすめです。
ただどちらも強度が高い運動のため、回数を少なめにするなど体調や体力に合わせて調整してください。
ダイエットの運動まとめ
ダイエットの方法の中でも、基本中の基本と言える「運動」についてまとめてきました。
一言で運動といっても、有酸素運動・無酸素運動の違いなど、今まで知らなかったことも多かったのではないでしょうか。
運動を取り入れたダイエットは、体を引き締め女性らしい柔らかなラインを作る際にも有用です。
数字には表れにくい場合でも、鏡に映った自分を見るたびに、ダイエットの効果を実感できるでしょう。
ダイエットに効果的な運動は、本格的なものから自宅ですぐにできる簡単なものまで種類が豊富です。
自分の体調に合わせ、楽しいと感じられる運動を選んでみましょう。
運動そのものを楽しいと感じられるようになれば、ダイエットを意識しなくても理想のスタイルを維持できるかもしれません。