薄毛が気になりはじめたので治療を考えているけれども、ミノキシジルは何らかの副作用がありそうで使うのを迷っていませんか?
ミノキシジルを使った治療ではさまざまな副作用が確認済みですが、発生確率は低く安全性の高い医薬品なので医師の処方通りに使うと大きな発毛効果を得られます。
多数のクリニックで使われ信頼できる医薬品のミノキシジルは、今では薄毛の治療に欠かせません。
長い期間使うと効果を実感しやすくなりますが、どのくらいの期間使えばいいのか、どのように摂取すればいいのかを知ると薄毛の治療を進めやすくなります。
AGAの治療はより早くより長くが基本なので、薄毛対策を検討している方はぜひご一読ください。
ミノキシジルの副作用は内服薬と外用薬で異なる
飲んで体内に取り込む内服薬と頭皮に塗って使う外用薬がありますが、ミノキシジルを使って起こる副作用はそれぞれ違います。
また内服薬は同時に飲んではいけない薬(禁忌薬)もあるので注意が必要です。
今回は下記の4つのポイントに分けて解説します。
- ミノキシジル内服薬の副作用は多毛症や動悸・息切れなど
- ミノキシジル外用薬の副作用は初期脱毛や皮膚トラブルなど
- ミノキシジルの服用方法・注意点
- ミノキシジル内服薬と併用NGの薬
副作用が起こる確率は低いミノキシジルですが、どのようなことが発生するのか知っておけば安心です。
万が一ミノキシジルを使っている最中に副作用が起こっても慌てないように覚えておきましょう。
ミノキシジル内服薬の副作用は多毛症や動悸・息切れなど
強力な発毛成分を含むミノキシジルの内服薬は、副作用の1つに多毛症があげられます。
多毛症とは頭髪のみならず全身の毛が増えてしまう現象で、普段はあまり毛が生えていない場所から生えたりします。
服用を中止すると多毛症はおさまりますが、気になる場合は内服薬の量を減らしたり外用薬を使ってみてください。
他にはミノキシジル内服薬を使うと血の流れが良くなるため、動悸や息切れが起こるケースもあります。
もともとは血圧を下げる降圧剤として開発されているため、現在高血圧の治療中の方はミノキシジルの使用に注意が必要です。
ミノキシジルの内服薬には他にも下記の副作用が起こるケースがあります。
引用元:AGAスキンクリニック公式サイト
- 初期脱毛
- 肝機能障害
- 動悸、息切れ
- 赤ら顔
- 多毛症
- むくみ
- 立ちくらみ
- 心疾患
いずれの症状も起こる確率は低いですが、このような現象が起こる可能性があるので知っておくとよいでしょう。
ミノキシジル外用薬の副作用は初期脱毛や皮膚トラブルなど
ミノキシジルを使って起こる副作用は内服薬よりも外用薬の方が少ないですが、いくつかの症状は報告されています。
外用薬を使った治療で最も起こる確率の高い症状は初期脱毛です。
初期脱毛とは治療を開始すると発生するもので、ヘアサイクルを正常化するために抜け毛が多くなる現象です。
「ミノキシジルを使い始めたら抜け毛が増えてきてやばいかも…」と感じるかもしれませんが、治療中に起こる初期脱毛は正常に効果が出ている証です。
また直接頭に塗るミノキシジル外用薬は、皮膚トラブルの発生も多く報告されています。
頭皮のかゆみやかぶれなどの発生や、体質によってはアレルギー反応が起こる可能性もあるので注意が必要です。
ミノキシジル外用薬には他にも下記の副作用が起こる可能性があります。
- 初期脱毛
- 皮膚トラブル
- 頭痛
- むくみ
- 腹痛
- しびれ
副作用はミノキシジル外用薬のほうが内服薬よりも少ないのが特徴ですが、全く起こらないわけではないので使用の際は注意しましょう。
ミノキシジルの服用方法・注意点
内服薬、外用薬を使った治療でミノキシジルの効き目を最大限に発揮させるためには、正しい服用方法での使用が大切です。
ミノキシジル内服薬は日本では承認されていないため医師の処方が必要で、用法、用量を守った適正な服用が重要になります。
海外の通販サイトなどではミノキシジル内服薬が多数販売されていますが、効能、安全性ともに不安な部分が多いので使わないようにしましょう。
またミノキシジル外用薬は直接頭皮に塗るので、肌が弱い方やアレルギーのある方で使った後に異常があった場合は使うのをやめてみてください。
用法・用量の範囲より多量に使用しても、あるいは頻繁に使用しても効果はあがりません。定められた用法・用量を厳守
引用元:リアップX5添付文書
してください。(決められた以上に多く使用しても、効果の増加はほとんどなく、副作用の発現する可能性が高くなります)
また大量に塗ってもミノキシジルの効き目が早く出るわけではないので、内服薬同様に用法、用量を守って使いましょう。
ミノキシジルの内服薬、外用薬共に使用中に体の異変を感じたときは、医師に早めの相談をおすすめします。
ミノキシジル内服薬と併用NGの薬
通常の医薬品と同じくミノキシジル内服薬にも同時に使ってはいけない(併用禁忌)薬があります。
- EDの治療薬
- 風邪薬などに含まれているイブプロフェン
- 頭痛薬などに含まれているイミグラン
ED治療薬とミノキシジル内服薬を同時に使うと下記の危険が指摘されています。
ED治療薬として有名な「バイアグラ」の主成分であるシルデナフィルには、ミノキシジル同様に血管拡張により血流を改善する作用がある。そのため、血圧低下の副作用も報告されているのだ。
双方に血圧低下など副作用のリスクがあるため、飲み合わせは控えるべき。ミノキシジルやED治療薬の副作用で急激に血圧が低下することにより、めまいやふらつきの症状により倒れる恐れもある。
引用元:勃起不全(ED)治療薬の比較-[ED解決の手引き]
イブプロフェンやイミグランは市販の薬に含まれているものが多数あり、気がつかないうちにミノキシジルと同時に使ってしまう危険があるので注意が必要です。
またミノキシジル内服薬を使っているときはアルコールの摂取に気をつけましょう。
アルコールは血流をよくする作用があるため、ミノキシジル内服薬と同時に摂取すると血管が広がりすぎて低血圧になる恐れがあります。
ミノキシジル内服薬を安全に使うためにも、併用禁忌の薬を忘れないようにしましょう。
ミノキシジルの副作用が出た場合にやるべきこと
薄毛の治療中はまれに副作用が出るケースもありますが、ミノキシジルを使っている最中も体調の異変に気をつける必要があります。
ミノキシジルの副作用が疑われる場合は上記の3つに注意してみましょう。
副作用が発生したら自己判断せずに、ミノキシジルを使った治療の中止やクリニックの受診を検討してみてください。
ミノキシジルの服用量を減らす、もしくは使用を中止する
AGAの治療中に体に異変を感じた場合は、ミノキシジルの使用をやめたり量を少なくしてみてください。
ミノキシジルが原因で起こる副作用は発生確率が低めですが、全く起こらないわけではないので体調には細心の注意が必要です。
例えばミノキシジルを使い始めてから動悸・息切れがするようになったり、外用薬を塗った箇所がかぶれだしたりしたときは、使用の中止や減量をしてみてください。
使用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性があるので、直ちに使用を中止し、この説明書を持って医師又は薬剤師に相談してください。
引用元:リアップX5添付文書
- 頭皮の発疹・発赤、かゆみ、かぶれ、ふけ、使用部位の熱感等
- 頭痛、気が遠くなる、めまい
- 胸の痛み、心拍が速くなる
- 原因のわからない急激な体重増加、手足のむくみ
また症状がミノキシジルの副作用かどうかがわからない場合でも、体に異変を感じたときはすみやかに服用量の調整をしましょう。
ミノキシジルに限らず医薬品の使用に副作用は付きものなので、無理して使い続けないようにしてみてください。
必ずAGAクリニックの医師に相談する
ミノキシジルを使っていて体に異変を感じたときは、AGA治療を行っているクリニックに相談しましょう。
「副作用の症状が軽度だから大丈夫」と自己判断で処理してしまうのは大変危険です。
後に大きな症状へつながる恐れもあるので、必ず医師の判断を仰ぎましょう。
例えばミノキシジルを使った後に少し頭の痛みなどがあるときなどは「放っておけば治る」と考えずに、早めのクリニック受診が大切です。
薄毛治療を続けるためにも副作用が認められた場合は受診中のAGAクリニックに相談してみてください。
AGA治療以外の薬で症状を緩和などは絶対にしないこと
ミノキシジルを使っていて副作用が起こった場合でも、市販の薬は使わないようにしましょう。
併用禁忌というミノキシジルには同時に服用してはいけない薬が数種類あります。
例えばミノキシジルの摂取後に頭が痛いからといって市販の頭痛薬を飲んだりすると、併用禁忌であるイブプロフェンの成分を摂取してしまう危険がともないます。
またミノキシジルの外用薬でかぶれてしまった部分に他の薬を塗布する行為も、さらに悪化させるケースもあるためNGです。
ミノキシジルを使って体に異常が起きた場合も、安易に他の薬を服用せずにまずは医師の判断を仰ぎましょう。
ミノキシジルの効果は血行を促進して発毛を促す
AGAの治療は育毛と発毛が大切ですが、ミノキシジルは血の流れを良くして発毛を促進する効果が期待できます。
またミノキシジルには具体的に下記の特徴があります。
- ミノキシジル内服薬は外用薬より高い効果が期待できる
- ミノキシジルの効果は早くても3ヶ月、平均6ヶ月以上かかる
- ミノキシジルは発毛力を促す成分で、AGAの進行を止める効果はない
ミノキシジルの特徴を知り薄毛の治療を効率よく進めましょう。
ミノキシジル内服薬は外用薬より高い効果が期待できる
内服薬と外用薬がミノキシジルにはありますが、発毛効果は内服薬の方が高いことが確認されています。
ミノキシジルの内服薬はタブレットタイプで、ミノタブと一般的に呼ばれているものです。
ミノタブは血管を広げて血流を良くし、毛母細胞という発毛に大切な部分を活性化させます。
体内に取り入れると外用薬よりもミノキシジルの効き目は高くなりますが、ミノタブは日本では認められていない薬でもあるため市販されていません。
ですが医療機関で処方してもらうミノタブは違法行為にあたらないため、問題なく使用できます。
今までミノキシジル外用薬を使っていたけれどもあまり効果が感じられないという方は、AGA治療クリニックで内服薬による発毛効果を試してみてください。
ミノキシジルの効果は早くても3ヶ月、平均6ヶ月以上かかる
発毛促進効果のあるミノキシジルですが、頭髪が増えてきたと実感できるまでにはある程度の期間が必要です。
毛髪は1か月に約1㎝しか伸びないことからも、目に見える効果を実感するまでにはある程度の期間が必要です。ミノキシジル5%配合の発毛剤なら4か月以上、1%配合のものなら6か月以上、焦らずに使用を継続しましょう。
引用元:大正製薬「ミノキシジルとは」
ミノキシジルの使用を始めてから早い人でも3ヶ月、通常は半年程度かかるので根気よく治療を続けてみてください。
頭髪を増やすためには乱れていた発毛サイクルを整える必要があり、これには長い時間が必要です。
「ミノキシジルを使っても発毛が実感できない」といって、すぐにやめてしまっては効果を感じられないでしょう。
ミノキシジルによる薄毛の治療は長期間かかるので、焦らず使い続けましょう。
ミノキシジルは発毛力を促す成分で、AGAの進行を止める効果はない
薄毛治療を考えている方には「ミノキシジルはAGAの進行を食い止めて発毛を促す」と勘違いしている方も多いですが、ミノキシジルは薄毛の進行を抑制できません。
ミノキシジルには血行を促進して血の流れを改善し発毛を促すという役目がありますが、AGAという症状は抑えられません。
AGAの進行は他の治療薬を使うと抑制可能なので、ミノキシジルと同時に使うと治療の効果が大幅にアップするでしょう。
ミノキシジルの本来の効能を忘れずに、自分の症状にあったAGA治療を行いましょう。
ミノキシジルの効果・AGA治療実績
AGAの治療を行う医療機関では治療実績を公開しています。
ミノキシジルを使用するとどの程度の効果があるのか参考になるので、今後治療を検討している方は参考にしてみてください。
AGAオンクリのミノキシジルを使用した治療実績
- 治療費:初月〜6か月目16,500円(税込)/6ヵ月目〜18,150円(税込)
- 処方内容:初月〜6ヶ月はデュタステリド・ミノキシジル5mg、6ヶ月服用後服用後10mgへ変更
- 副作用:初期脱毛、多毛症、制欲減退、肝機能障害、頭皮のかぶれ、動機,息切れ,手足のむくみ
(画像は服用から6ヶ月後)
- 治療費:月額29,700円(税込
- 処方内容:デュタステリド、ミノキシジル5mg、外用15%
- 副作用:初期脱毛、多毛症、制欲減退、肝機能障害、頭皮のかぶれ、動機、息切れ、手足のむくみ
(画像は服用から12ヶ月後)
- 治療費:初月21,450円(税込)/2か月目以降29,700円(税込)
- 処方内容:1ヶ月のみデュタステリド・外用薬15%、2ヶ月目以降デュタステリド・ミノキシジル5mg・外用薬15%
- 副作用:初期脱毛,多毛症、制欲減退、肝機能障害、頭皮のかぶれ、動機、息切れ、手足のむくみ
AGAヘアクリニックのミノキシジルを使用した治療実績
- 治療費:月額28,200円(税込)
- 治療薬:デュタステリド配合内服薬、ミノキシジル配合内服薬、ミノキシジル外用薬
(画像は7ヶ月目と12ヶ月目)
- 治療費:月額21,200円
- 治療薬:デュタステリド配合内服薬、ミノキシジル外用薬
(画像は2ヶ月目と7ヶ月目)
AGAスキンクリニックのミノキシジルを使用した治療実績
(治療6か月後)
- 治療費:1ヶ月あたり93,500円(税込)
- 副作用Rebirth…多毛症・胸の痛み・動悸・息切れ・めまい・一時的な血圧の低下・手や足のむくみ・腹痛・睾丸痛・頻尿・性欲減退・初期脱毛
- 副作用Dr’sメソ…出血・頭痛・血圧の低下
ドクターコメント
こちらの患者さまは頭頂部の薄毛の進行が進んでいましたが、6ヶ月目で地肌が見えないほどまでに毛量が回復しました。現在も治療中であり、更なる毛量増毛を目指しています。 毛量が増え、毛のコシも良くなり、印象がとても若返り、患者さまの気持ちも明るくなってきた感じがします。
(治療6か月後)
- 治療費:1ヶ月あたり93,500円(税込)
- 副作用Rebirth…多毛症・胸の痛み・動悸・息切れ・めまい・一時的な血圧の低下・手や足のむくみ・腹痛・睾丸痛・頻尿・性欲減退・初期脱毛
- 副作用Dr’sメソ…出血・頭痛・血圧の低下
ドクターコメント
全体的に進行している患者様で、主に前頭部右側が著しく後退されていました。スコープで見ると毛穴から毛がでていないところもあり毛髪・頭皮の状態も悪かった為、Dr’sメソセラピーの施術を月に一度受けていただきました。生え際の境目が改善され、正面からみた印象が変わり、髪の毛が生えることで年齢も若々しく見えます。
ミノキシジルが効かない人には5つの特徴がある
発毛促進に大きな効果のあるミノキシジルですが、全ての人に効くわけではなくなかには効果の見られない人もいます。
ミノキシジルを使用しても発毛効果が感じられない人の特徴は上記の5つです。
長期間ミノキシジルを使用していても効果が感じられない場合は、これらのケースに該当していないか確かめてみてください。
AGA(男性型脱毛症)以外の原因で薄毛になっている
ミノキシジルはAGA(男性型脱毛症)に効果のある医薬品なので、他の症状で薄毛になっている場合は効果を感じられないでしょう。
脱毛症の臨床的分類
1.男性型脱毛症
引用元:順天堂醫事雑誌「髪の健康を考える〜美しい髪で過ごすには〜」
2.円形脱毛症
3.老人性疎毛症
4.先天性脱毛症
5.代謝異常あるいは全身性疾患に随伴する脱毛
6.続発性脱毛症
7.薬物性脱毛症
薄毛の原因はAGAの他にも円形脱毛症や皮膚炎などがあるため、それぞれに合った治療が大切です。
例えば精神的な原因で円形脱毛症になった場合は、ミノキシジルを使って治療しても効果を得られないでしょう。
また頭皮に異常が発生して薄毛になった場合なども、AGA治療ではなく症状に合った治療を行う必要があります。
自分の薄毛の原因を見極め適切な治療を行いましょう。
ミノキシジルの服用をすぐにやめてしまう
長期間にわたり使用を続けると発毛効果を実感できるのがミノキシジルなので、短期間で治療をやめてしまった場合は効き目がないと感じてしまうでしょう。
頭髪には成長期、退行期、休止期という発毛サイクルがあり、正常化させると頭髪の増加が見込めますが最低でも3ヶ月は必要で一般的には6ヶ月以上とされています。
ミノキシジルを使用しているのに効果が出ないといって1〜2ヶ月でやめてしまっては、発毛サイクルが正常化される前に治療をやめてしまうことにつながります。
AGAの治療で即効性のあるものはないので、長い時間をかけてミノキシジルを使用してみてください。
ミノキシジルの効果よりAGAの進行速度が速い
薄毛の進行速度は人それぞれなので、ミノキシジルを使用して発毛効果があってもそれ以上にAGAが進行していると効果を実感できないケースがあります。
AGAの治療開始は早ければ早いほどよく、発毛効果を実感できるまでの期間が短くなるケースが一般的です。
症状が大きく進行してからミノキシジルによるAGA治療を行っても、発毛効果がAGAの進行に追いつかない場合も多々あります。
薄毛が気になり始めたら「まだ大丈夫」と考えずに、少しでも早くAGA専門のクリニック受診をおすすめします。
個人輸入した正規品ではないミノキシジルを使っている
ミノキシジルは医療機関で処方される以外にも、個人輸入などで海外から手に入れることもできます。
ですが海外から入手したミノキシジルは正規の商品ではないケースも多く、これらを使用した場合は発毛効果を実感できないでしょう。
ミノキシジルの成分がほとんど入っていないにもかかわらず、海外ではAGA治療薬として販売されているケースが多く見受けられます。
価格の安さからつい海外製のミノキシジルを個人輸入したくなりますが、商品の性能には疑問が残ります。
また日本の医療機関を通じて手に入れたミノキシジルではない場合、副作用が発生したときに保証の対象外となるケースがあるため大変危険です。
日本国内で正規に流通している医薬品は
~中略~
品質、有効性及び安全性が担保されているが、承認等を受けていない医薬品
引用元:厚生労働省医薬・生活衛生局 監視指導・麻薬対策課「医薬品等輸入確認要領」
等を輸入する場合)にはそのような保証がなく、保健衛生上の危険性がある
ミノキシジルを使用する場合は、専門のクリニックで処方されたものを使うようにしましょう。
副作用の初期脱毛を「効いていない」と勘違いしている
ミノキシジルを使用してもすぐに発毛するわけではなく、多くの場合「初期脱毛」という抜け毛が増える現象を経てから発毛を実感できます。
男女ともにミノキシジル外用初期に休止期脱毛がみられることがある
引用元:日本皮膚医学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版」
ですが初期脱毛を「発毛どころか抜け毛が増えた」と勘違いしてミノキシジルは効かないと思い込むケースが多々あります。
初期脱毛は乱れた発毛サイクルを正常化するために必要な症状で、ミノキシジルが効いていないどころかむしろ順調に治療が進んでいる証ともいえるでしょう。
AGA治療の過程で初期脱毛が起こるケースが多いことを把握しておけば、ミノキシジルが効かないと思い込むこともなくなります。
発毛までの正しい知識を身につけて、ミノキシジルによるAGA治療を続けましょう。
ミノキシジルの効果がないと感じる人がやるべき3つのこと
発毛を実感するまでに長い時間がかかるとわかっていても、本当にこの先効果が出るのか不安に感じることも多いでしょう。
ミノキシジルの効果に疑問を感じ始めたら上記の3つを意識してみてください。
ミノキシジルを使用して長期間AGA治療を行うには、一つひとつの不安点を解消する必要があります。
AGA治療をやめてしまう前にこれらの方法を検討してみてください。
最低1年間はミノキシジルを使い続ける
ミノキシジルの効果を実感するには早い人で3ヶ月、一般的には6ヶ月程度かかりますが、これらはあくまでも目安です。
半年経過しても発毛効果が感じられなかったからといって、ミノキシジルの使用を中止せずに1年は継続してみてください。
AGAの症状が人それぞれ異なるように、ミノキシジルの効果が出始めるまでの期間もさまざまです。
実際ミノキシジルを使い始めてからなかなか効果が出なかった方でも、やめることなく続けたことで発毛が始まった例は多々あります。
ミノキシジルの使用を始めたら最低でも1年は続ける気持ちで治療を行ってみてください。
ミノキシジル以外のAGA治療薬・治療法の併用を検討する
多くの発毛実績があるミノキシジルですが、全てのAGA患者に効果があるわけではありません。
長期間にわたりミノキシジルを使用してもなかなか結果が出ない場合は、他のAGA治療薬の利用や併用を考えてみてください。
AGAは症状やその人の体質に合わせた治療が重要なので、ミノキシジルの効果が感じられない場合は他の方法も検討が必要です。
例えばプロペシアはAGAの進行を防ぐ医薬品として有名で、多くのクリニックではミノキシジルと併用しての治療が行われています。
またデュタステリドという成分を含むザガーロも、ミノキシジルと併用して多くのAGA治療に使用されています。
なかなかミノキシジルの効果が出ずに悩んでいる場合は、治療方法の見直しなどを専門のクリニックに相談してみてください。
AGAクリニックの専門医師に相談する
市販されているミノキシジル配合の商品を使用しても効果が出ない場合は、AGA治療専門のクリニックを受診してみてください。
現在は多くの発毛効果がある商品が販売されていますが、そのほとんどが万人に向けて作られたものです。
AGAの症状は一人ひとり異なるのでそれぞれに合った治療が大切になります。
AGA治療専門のクリニックでは実際に診察してから治療方針を決定するため、それぞれの症状に合った医薬品を処方してくれます。
長い間市販のミノキシジルで効果が感じられなかった場合は、AGA治療専門のクリニックを受診してみてください。
ミノキシジルと他治療薬・治療法の併用
AGAの治療は1種類の薬だけではなく、複数の医薬品を使用するケースが多々あります。
ミノキシジルと併用できるAGA治療薬は下記になります。
- フィナステリド
- デュタステリド
複数の治療薬を使用すると効率よくAGAの治療ができますが、使用量などは必ず医師の判断を仰ぎましょう。
ミノキシジルとフィナステリドは併用可能
フィナステリドはミノキシジルと併用して使用できるAGA治療薬です。
AGAの進行を抑える効果のあるフィナステリドは多くのクリニックでミノキシジルと併用して治療に使われています。
ミノキシジルは発毛を促す攻めの薬として、フィナステリドは薄毛の進行を食い止める守りの薬として認識されています。
またフィナステリドは下記の点に注意が必要です。
引用元:医薬品インタビューフォーム「フィナステリド錠 0.2mg/1mg トーワ」
- 3ヵ月の連日投与により効果が発現する場合もあるが、効果が確認できるまで通常6ヵ月の連日投与が必要である。また、効果を持続させるためには継続的に服用すること。なお、増量による効果の増強は、確認されていない。
- 本剤を6ヵ月以上投与しても男性型脱毛症の進行遅延がみられない場合には投薬を中止すること。また、6ヵ月以上投与する場合であっても定期的に効果を確認し、継続投与の必要性について検討すること。
フィナステリドを含む医薬品として代表的なものは「プロペシア」と「フィンペシア」の2種類です。
プロペシアとフィンペシアはともに薄毛の原因となる5αリダクターゼを抑制する効果があります。
プロペシアは厚生労働省に認可された医薬品ですがフィンペシアは未承認です。
フィンペシアは日本では安全性の確認がされておらず、副作用についてもどのようなことが起こるのかはっきりしていないため、使用の際は注意が必要です。
AGAの治療を行うクリニックではミノキシジルとフィナステリドを併用したプランが多くあるので、高い成果を期待する方は検討してみてください。
ミノキシジルとデュタステリドは併用可能
デュタステリドもミノキシジルと併用できるAGA治療薬です。
薄毛の原因となる物質「ジヒドロテストステロン」は5αリダクターゼを原料に作られます。
5αリダクターゼには1型と2型がありフィナステリドは2型のみ阻害可能ですが、デュタステリドは1型にも効果があるため高い薄毛の予防効果が期待できます。
またデュタステリドは下記の点に注意が必要です。
・投与開始後12週間で改善が認められる場合もあるが、治療効果を評価するためには、通常6ヵ月間の治療が必要である。
・本剤を6ヵ月以上投与しても男性型脱毛症の改善がみられない場合には投薬を中止すること。また、6ヵ月以上投与する場合であっても定期的に効果を確認し、継続投与の必要性について検討すること。
引用元:独立行政法人・医薬品医療機器総合機構
デュタステリドを含む医薬品は「ザガーロ」が有名です。
ザガーロはプロペシアやフィンペシアよりもAGA治療の効果が高いとされていますが、副作用が発生する可能性も高いため服用の際は医師の判断を仰ぎましょう。
ミノキシジルでAGAの治療を行う際はデュタステリドの併用も検討してみてください。
市販で買えるミノキシジルはリアップなどがある
ミノキシジル配合の市販品はさまざまなものがありますが、代表的な商品ではリアップがあげられます。
リアップについて厚生労働省では下記の報告をしています。
使用期間別の有効率の推移を集計した結果、抜け毛に対する「少し減った」以上の有効率は 6ヵ 月後まで経時的に上昇して約65%に達し、その後は18ヵ月後までほぼ一定であった。また、発毛に対する「少し増えた」以上の有効率についても同様に、6ヵ月後まで経時的に上昇して約50%に達し、その後は18ヵ月後までほぼ一定であった。
引用元:厚生労働省「リアップX5,リアップ5 再審査報告書」
リアップは薬局やドラッグストア、通販などで購入できる育毛剤として高い効果が認められています。
ミノキシジルの市販品は濃度が5%までと定められている
第一類医薬品とされるミノキシジルの市販品はドラッグストアや通販で購入可能ですが、製品に含まれる濃度は5%までと決められています。
ミノキシジルの市販品は医師の処方が必要なく、薬剤師のいる薬局であれば手軽に購入できるのが大きなメリットです。
ですがミノキシジルの濃度が最大でも5%なので、なかなか効果を実感できないケースもあるでしょう。
またAGAの症状は人それぞれなので、万人向けに作られた市販品では自分に合わない場合も多々あります。
ミノキシジルの市販品で満足のいく結果が得られなかった場合は、濃度の高い薬品の処方が可能なAGA治療のクリニックなどの受診を検討してみてください。
ミノキシジルに関するQ&A
ミノキシジルについてよくある疑問点は以下の6つです。
- ミノキシジルタブレット(内服薬)が危険という噂は本当?
- 女性でもミノキシジルを使っても大丈夫?危険性はない?
- ミノキシジルは塗り薬(外用薬)と飲み薬(内服薬)どちらがいい?
- ミノキシジルの使用を途中でやめるとどうなる?
- ミノキシジルにジェネリック医薬品(後発医薬品)はある?
- 髪が生えた後にミノキシジルの使用をやめるとどうなる?
適正なミノキシジルの使用がAGA治療の第一歩なので、ぜひご一読ください。
ミノキシジルタブレット(内服薬)が危険という噂は本当?
日本ではミノキシジルの内服薬は未承認なので危ない薬というイメージを持つ方も多いですが、危険な薬品ではありません。
ミノキシジルタブレットは厚生労働省の承認を得ていないので市販品はありませんが、医療機関で処方されたものは購入可能です。
発毛効果は外用薬よりも高いですが副作用の発生確率も高い傾向があり、使用の際は医師の注意を守る必要があります。
海外では安価なミノキシジルタブレットも販売されていますが、安全面や副作用が発生した際の保証のなさからおすすめはできません。
ミノキシジルタブレットを使用してAGA治療を行いたい場合は、専門の医療機関を受診してみてください。
女性でもミノキシジルを使っても大丈夫?危険性はない?
ミノキシジルは女性に対しても高い発毛効果があり、「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版」では下記の実験結果を報告しています。
次いで女性型脱毛症に関しては,1%,2%,および5%ミノキシジルを用いた 8 件のランダム化比較試験を解析した,1,242名の女性被験者を対象とした観察期間 24~32 週のシステマティック・レビューにおいて,ミノキシジルの有効性が明らかになった。
引用元:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版
また同ガイドラインでは下記の指摘も行っています。
以上のように,ミノキシジル外用の発毛効果に関して,高い水準の根拠があるので,男性型脱毛症に5%ミノキシジル,また女性型脱毛症に1%ミノキシジルを外用するよう強く勧める。
引用元:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017年版
ミノキシジルが含まれている市販品は5%配合のものが多いので、女性が使用する際は1%配合の製品を選んでみてください。
ミノキシジルは塗り薬(外用薬)と飲み薬(内服薬)どちらがいい?
AGA治療に有効なミノキシジルは外用薬と内服薬の2種類がありますが、どちらが優れているというのはなくそれぞれに特徴があります。
塗り薬(外用薬) | 飲み薬(内服薬) |
---|---|
薬局やドラッグストア、通販でも購入可能 多くのAGA治療のクリニックで使用されている 日本ではポピュラーな医薬品 比較的気軽にできるAGA治療薬 | 日本未承認の薬で、購入には医師の処方が必要 高い発毛効果が期待できる 安価な海外製の薬もあるが、含有率や安全性は疑問 金額や副作用は気になるが、その分効果も高い |
AGAは人により症状が異なるので進行具合に合った治療が大切です。
治療薬に迷った場合はAGA専門のクリニックに相談してみてください。
ミノキシジルの使用を途中でやめるとどうなる?
AGAの治療は継続が大切で、途中でミノキシジルの使用をやめてしまうと発毛が止まってしまいます。
ミノキシジルを使用してもすぐに効果が出ることはあまりなく、早くても3ヶ月、通常は6ヶ月程度治療を続けて発毛を実感できるでしょう。
また継続してミノキシジルを使うと発毛も続くので、徐々に頭髪が増えてきたからといって使用をやめてしまうと効果がなくなってしまいます。
ミノキシジルによる発毛が実感できた後でも1年は治療を続けるようにして、その後は医師の判断を仰いでみてください。
ミノキシジルにジェネリック医薬品(後発医薬品)はある?
医薬品は新薬が販売されてから特許が切れた後にジェネリック医薬品として安価での販売が可能ですが、ミノキシジル配合の薬にもジェネリック医薬品はあります。
厚生労働省ではジェネリック医薬品を下記のように定義しています。
後発医薬品(ジェネリック医薬品)は、先発医薬品と治療学的に同等であるものとして製造販売が承認され、一般的に研究開発に要する費用が低く抑えられることから、先発医薬品に比べて薬価が安くなっています。後発医薬品を普及させることは、患者負担の軽減や医療保険財政の改善に資するものです。
引用元:厚生労働省「後発医薬品(ジェネリック医薬品)及びバイオ後続品(バイオシミラー)の使用促進について」
ミノキシジル配合の医薬品は下記のものがあります。
- リアップEX5プラスNEO
- リグロEX5
- リザレックコーワ
- スカルプDメディカルミノキ5
ミノキシジル配合のジェネリック医薬品は外用薬のみで内服薬はありません。
髪が生えた後にミノキシジルの使用をやめるとどうなる?
ミノキシジルは使い続けると発毛を実感できる医薬品なので、頭髪が増えてきたからといって使用をやめてしまうと発毛が止まってしまいます。
AGAの治療を始めて効果が出始めると「もう大丈夫」と考えてミノキシジルの使用をやめてしまう方も多いでしょう。
ですがミノキシジルは継続しての使用で効果を維持できるので、発毛が実感できたからといって安易に治療をやめてはいけません。
発毛効果に満足してミノキシジルの使用をやめたい場合でも、受診している医師の意見を聞いてみてください。
ミノキシジルの副作用・効果|まとめ
AGAの治療に高い効果を発揮するミノキシジルですが、服用方法や副作用、購入方法などの正しい理解が大切です。
- ミノキシジルの副作用は内服薬と外用薬で異なる
- 副作用が出たときはクリニックの受診や使用の中止を検討する
- ミノキシジルには薄毛の進行を食い止める効果はない
- ミノキシジル内服薬は医師の処方のみ入手可能
ミノキシジルはAGA治療薬として一般的に使用されている信頼できる医薬品です。
AGAの治療は早ければ早いほど効果が出やすいので、薄毛が気になり始めたら早めに専門のクリニックを受診してみてください。