AGA治療薬「プロペシア」の効果・副作用は？料金や正しい服用方法も解説

近年はAGAが広く認識され治療も一般的になってきましたが、治療薬に対する理解はまだまだ足りないのが現状です。

AGA治療薬である「プロペシア」は薄毛の進行を抑える効果が確認されており、副作用の発生確率も約1％と安全性の高い医薬品です。

プロペシアに含まれる「フィナステリド」には抜け毛の抑制効果があり、AGA治療薬として多くの医療機関で使用されています。

ですが初めてAGA治療を行う方にとって、プロペシアの副作用や料金など心配事は多いでしょう。

プロペシアに対する不安点を解消するとAGA治療をスムーズに進行できますので、ぜひご一読ください。

プロペシアの効果は乱れたヘアサイクルを正常な状態に戻す

抜け毛を予防する有効成分「フィナステリド」を主成分として製造販売されているのがプロペシアです。

「プロペシア」（成分名：フィナステリド）

引用元：厚生労働省「プロペシア（男性型脱毛症用薬）に関する注意喚起について」

プロペシアは1997年にアメリカのメルク社によって開発され、現在世界60カ国以上の国で販売されています。

日本でも2005年に厚生労働省に承認され、男性型脱毛症（AGA）治療薬として国内で初めて販売されました。

薄毛の原因となる「ジヒドロテストステロン（DHT）」は「5αリダクターゼ」を原料にして作られますが、プロペシアに含まれるフィナステリドには5αリダクターゼの動きを妨害する効果があります。

これによりジヒドロテストステロンは生成できなくなるため、結果的に薄毛の進行は抑えられ発毛サイクルの正常化が期待できます。

またプロペシアを使用する際は下記の特徴に気をつけましょう。

プロペシアで治療を行う上で大切なのでしっかり確認してみてください。

プロペシアの効果は三ヶ月〜六ヶ月ほどで感じる場合が多い

プロペシアの効果を実感できるまでの期間は人により異なりますが、早い人でも三ヶ月、遅い人では一年以上かかるので根気よく服用を続けることが大切です。

日本皮膚科学会による「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年度版」では以下の報告が行われています。

414名の「日本人」男性被験者を対象とした観察期間48週間のランダム化比較試験において、頭頂部の写真撮影による効果判定では、1mg/日では58％が軽度改善以上の効果があり、0.2mg/日では54％が軽度改善以上の効果が。

引き続き1mg/日投与を継続した非ランダム化比較試験では、2年間および3年間の内服継続により、軽度改善以上の効果が各々68％および78％の症例で得られ、その率は増加傾向を示した。

引用元：日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年度版」

このガイドラインでは以下の結果が報告されています。（フィナステリドの投与量は1日1g）

フィナステリドの服用期間	AGAの改善率
1年	58％
2年	68％
3年	78％

この結果からもAGA治療は長期間行うことで成果が出ると言えるでしょう。

AGAの改善がみられないからといって、すぐにプロペシアの服用をやめずに根気よく継続してみてください。

プロペシアはAGAの進行を抑える薬で、発毛効果はない

AGAの治療薬であるプロペシアは薄毛の進行は防げますが、発毛促進の効果はありません。

効能又は効果

男性における男性型脱毛症の進行遅延

引用元：処方箋医薬品「プロペシア錠0.2mg／プロペシア錠1mg」

プロペシアに含まれているフィナステリドは、薄毛の原因となるジヒドロテストステロンを生成させない物質で発毛とは関係ありません。

抜け毛を抑えるのと同時に発毛も行いたい場合は発毛に適した治療の追加が必要です。

プロペシアはAGAによる薄毛の進行を抑える商品ということを忘れないようにしましょう。

プロペシアで副作用が起きる確率は1％と非常に低い

プロペシアの服用で副作用を心配する方も多いですが、発生確率は約1％前後でとても低い結果となっています。

副作用はプロペシアを服用し始めてから早い段階で出るものもあれば、長い間の使用で表れるものもあります。

プロペシアでの副作用にはうつ症状や初期脱毛などがありますが、確率が高いのは下記の2つです。

生殖機能や内臓に関する副作用は多くの方が関心があると思うので、不安解消のために確認してみてください。

プロペシアで起きる性欲減退や勃起機能不全（ED）

プロペシアの服用で性欲の減退やEDなどの勃起機能不全が発生するケースがあります。

副作用　1%未満

～中略～

勃起機能不全

引用元：処方箋医薬品「プロペシア錠0.2mg／プロペシア錠1mg」

男性ホルモンに作用するプロペシアならではの副作用と言えますが発生確率は1％前後と非常に低く、ある臨床試験では1.1％に性欲減退の症状が、0.7％に勃起機能不全が見られました。

ですがどんな薬にも副作用の危険はあるので過度な心配は不要です。
プロペシアは副作用の発生確率が低い医薬品と言えるでしょう。

プロペシアで起きる肝機能障害

肝機能の障害もプロペシアの服用で起こる可能性がある副作用の1つです。

次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。

肝機能障害（頻度不明）

引用元：KEGG: 京都遺伝子とゲノム百科事典

プロペシアの成分であるフィナステリドは肝臓で分解されるため、まれに肝機能障害を発症するケースがあります。

ですが発症確率は1％未満と非常に低いため、あまり気にしなくてもいいレベルです。
プロペシアの服用時に違和感がある場合は早めに医療機関を受診してください。

プロペシアを処方してくれるAGA治療クリニック5選

AGA治療に効果のあるプロペシアですが個人での購入は推奨されていないため、処方には信頼できるクリニック選びが大切です。

過去の診療実績や料金などさまざまな面で比較してみてください。

おすすめのプロペシアを処方してくれるAGA治療クリニックは下記の5つです。

クリニックにはオンラインの診療で全てが完結するところや安価でプロペシアを処方してくれるところなどがあるので、自分に合った医療機関を選択しましょう。

クリニックフォアは初診からオンラインで完結できる

AGA治療が初診から薬の処方まで全てオンラインで行えるのがクリニックフォアです。

忙しくてなかなか通院できない、AGA治療を行っているのを知られたくない方にオンライン治療は向いています。

AGAの治療は1日あたり約50〜827円（税抜）で行えるため気軽に受診できるのもポイントです。

プロペシアの成分であるフィナステリドを使用した治療も行っており、AGAの進行を防ぐ効果も期待できます。

また徹底的にAGA治療を行いたい人からとりあえず抜け毛の予防をしたい人まで、さまざまな要望に対応したプランを取り揃えているところも魅力の1つです。

クリニックフォアはAGA治療に悩む多くの方に適した治療を行ってくれるオンラインクリニックと言えるでしょう。

クリニックフォアの基本情報
価格※	【1ヶ月分】16,280円 【3ヶ月分】46,398円 【6ヶ月分】87,912円 【定期配送】13,838円
配送料	550円/回
取扱処方箋	・フィナステリド ・デュタステリド ・ミノキシジル（内服薬） ・ミノキシジル（外用薬） ・スカルプケアサプリ
最短到着日	最短翌日
支払い方法	・クレジットカード決済 ・Amazon pay決済 ・GMO後払い決済 ・代引き
予約方法	Web予約
公式サイト	https://www.clinicfor.life/telemedicine/aga/

※2023年8月段階

AGAオンクリは予防プランでプロペシア（フィナステリド）を処方

AGAオンクリ（旧AGAオンラインクリニック）はAGA治療を専門に行っているクリニックです。

24時間365日いつでも予約・カウンセリングができるので、忙しい方や好きな時間に診察してもらいたい方も気軽に利用できます。

リピート率が92.8％、相談実績が毎月平均2,000人というデータからもAGAオンクリは信頼の厚いクリニックと言えるでしょう。

また条件付きではありますが全額返金保証の制度もあるため、AGA治療の効果が出るのか心配という方も安心です。

さらに診察初月は全てのプランが無料なので、金銭面でAGA治療をためらっている方にも始めやすいクリニックになります。

薄毛予防プランではプロペシアの成分であるフィナステリドを使用した治療を行っており、高い効果を期待できるでしょう。

全てがオンラインで完結できるAGAオンクリは、近隣にAGA治療の医療機関がない方でも通えるクリニックです。

AGAオンクリの基本情報
価格※	【AGA初期単月プラン】初月：3,000円 / 2ヶ月目以降：7,500円 【12ヶ月定期便】初月：0円 / 2ヶ月目：6,500円 【12ヶ月一括】71,500円
配送料	1,000円/回
取扱処方箋	・フィナステリド ・デュタステリド ・ミノキシジル（内服薬） ・ミノキシジル（外用薬）
最短到着日	ー
支払い方法	・クレジットカード決済 ・Amazon Pay決済 ・代引き
予約方法	Web予約
公式サイト	https://www.aga-online.clinic/

※2023年8月段階

AGAヘアクリニックは副作用のフォローが手厚い

秋葉原に本院があるAGAヘアクリニックは全国で8か所あるAGA治療専門の医療機関です。

対面での診療のほかにオンラインでの診療も可能なので、忙しい方や近くにクリニックがない方も受診できます。

AGAヘアクリニックは診察時に体調のチェックを行うなど、副作用への取り組みが充実しているという特徴があります。

プロペシアに含まれるフィナステリドでの治療はわずかですが副作用が出る可能性もあるので、患者にとっては心強い対応と言えるでしょう。

万が一副作用がでた場合はその後の治療方法の変更や専門医の紹介など、柔軟に対応してくれるのもメリットの1つです。

また医師の指示通り治療を行っても改善しなかった場合は、全額返金制度を利用できるので治療費用を無駄にする心配もありません。

AGAヘアクリニックは診察・カウンセリングを無料で行っているので、薄毛が気になり始めた方は気軽に受診してみてください。

AGAヘアクリニックの基本情報
価格※	【薄毛予防プラン】1,800円～8,000円/月 【発毛実感プラン】10,800円～18,000円/月 【発毛効果を高めるプラン】22,800円～31,000円/月 【毛髪サプリ】6,000円/月
配送料	520円/回
取扱処方箋	・フィナステリド ・デュタステリド ・ミノキシジル（内服薬） ・ミノキシジル（外用薬） ・育毛サプリメント ・ケトコナゾール含有治療薬
最短到着日	ー
支払い方法	・銀行振込 ・クレジットカード決済
予約方法	Web予約
公式サイト	https://agahairclinic.or.jp/

※2023年8月段階

DMMオンラインクリニックはプロペシア（フィナステリド）の単剤処方もできる

DMMオンラインクリニックは医療機関と提携しているオンライン診療サービスで、受診日時や診察の事前予約などがオンラインで実行可能です。

AGAは1日あたり86円〜533円（税抜）で治療可能でDMMポイントがたまるというメリットもあります。

またDMMオンラインクリニックはプロペシアの成分であるフィナステリドを単独で処方することも可能です。

通常のAGA治療は抜け毛を防止するフィナステリドと発毛を促進するミノキシジルを併用するケースが多く、その分費用も高くなってしまいます。

抜け毛予防を重点的に行いたい方にとってはフィナステリドの単剤処方はメリットが大きいでしょう。

また土日祝も営業しているので平日は仕事があって受診できないという方も利用できます。

まずはプロペシアで治療して薄毛の進行を遅らせたいという方には、DMMオンラインクリニックはおすすめの医療サービスです。

DMMオンラインクリニックの基本情報
価格※	【発毛ライトプラン】7,568円～/月 【発毛ベーシックプラン】9,328円～/月 【発毛集中プラン】18,678円～/月 【発毛集中ストロングプラン】18,678円～/月
配送料	550円/回
取扱処方箋	・フィナステリド ・デュタステリド ・ミノキシジル（内服薬） ・ミノキシジル（外用薬） ・AGAサプリ
最短到着日	最短当日
支払い方法	・クレジットカード決済 ・DMMポイント決済
予約方法	Web予約
公式サイト	https://clinic.dmm.com/menu/aga-male/

※2023年8月段階

AGAスキンクリニックは初回4,600円でプロペシアを処方してくれる

発毛実感率が99.7％という高い評価を得ているAGAスキンクリニックはAGA治療専門の医療機関です。

AGAスキンクリニックは全国に60か所以上あり全て駅からの距離が近いため、通院しやすいという特徴があります。

オリジナルの発毛薬やさまざまな追加治療を行うAGAスキンクリニックは、約70万人の豊富な外来実績を誇る信頼できる医療機関です。

AGA治療に大きな効果を発揮するプロペシアは初回のみ4,600円（2回目以降は9,900円）で処方していて、費用面でも気軽に受診できるでしょう。

また遠方からの来院で交通費が2,000円以上かかる場合は2,000円のキャッシュバックや効果が出なかった場合の全額返金制度など、治療以外でもサービス面が充実しています。

AGA治療を行いたいけどオンライン診療は不安という方は、対面で診療してもらえるAGAスキンクリニックを検討してみてください。

AGAスキンクリニックの基本情報
価格※	【予防プラン】2,700円～/月 【発毛プラン】10,400円～/月
取扱処方箋	・フィナステリド ・デュタステリド ・ミノキシジル（内服薬） ・ミノキシジル（外用薬）
支払い方法	・現金 ・クレジットカード決済 ・コード決済 ・医療ローン
予約方法	・LINE予約 ・Web予約 ・電話予約
公式サイト	https://www.agaskin.net/

※2023年8月段階

プロペシアの正しい服用方法

プロペシアは正しい服用で最大限の効果を得られるので下記の服用方法を守りましょう。

またプロペシアの成分であるフィナステリドは下記の服用方法が推奨されています。

男性成人には、通常、フィナステリドとして0.2mgを1日1回経口投与する。なお、必要に応じて適宜増量できるが、1日1mgを上限とする。

引用元：独立行政法人・医薬品医療機器総合機構

プロペシア1錠に含まれるフィナステリドは1mgのため、服用は1日1錠が限度です。

また服用にはさまざまな注意点があります。

正しい服用方法を守らないと、効果を実感できないばかりか人体に悪影響が出るケースもあり大変危険です。

プロペシア服用の注意点を知り治療効果を得られるようにしましょう。

プロペシアを服用する時の注意点

プロペシア服用の際は以下の点に気をつけてみてください。

プロペシアの服用は1日1回ですが24時間間隔が理想的です。

例として前日夜の22時に服用して本日の朝7時に服用では間隔が短く、前日朝7時の服用から本日の夜22時の服用では空きすぎです。

きっちり24時間である必要はありませんが、なるべく同じ時間での服用を意識してみてください。

プロペシアを服用してAGA治療中のときは献血を行わないようにしてください。

プロペシアの成分フィナステリドは女性には効果がなく有害になる可能性もあります。

血液が女性の体内に入ると危険なので、献血したい場合はプロペシアの服用を中止してから一ヶ月以上の期間を空けてください。

女性や18歳未満はプロペシアを服用しないほうがいい

厚生労働省ではプロペシアに対して以下の注意を促しています。

・プロペシアは男性だけの男性型脱毛の治療用です。女性が服用してはいけません。

・プロペシアは子どもが服用してはいけません。

引用元：厚生労働省,プロペシア（PROPECIA）（男性型脱毛症用薬）に関する注意喚起について

プロペシアは男性型脱毛症の治療薬のため、女性が服用しても効果はありません。

また18歳未満の未成年者もプロペシアの有効性が確認できていないため、服用は避けたほうがよいでしょう。

加えて厚生労働省では以下の危険性も指摘しています。

砕けたり割れたりしたプロペシアの錠剤をさわってはいけません。

男の子を妊娠している女性の体内にプロペシアの有効成分が入ると、それが口から入った場合であっても、皮膚に付着して吸収された場合であっても、男の子の生殖器に異常を起こすおそれがあります。

妊娠中の女性がプロペシアの有効成分に触れてしまった時には、医師に相談して下さい。

プロペシアの錠剤はコーティングされていますので、砕けたり割れたりしない限り、通常の取扱いで有効成分に触れることはありません。

引用元：厚生労働省,プロペシア（PROPECIA）（男性型脱毛症用薬）に関する注意喚起について

服用だけではなく接触しただけでもフィナステリドは吸収されるため、割れた状態のプロペシアが放置されていると非常に危険です。

割れたり砕けたりしているプロペシアを誤って女性が触ってしまうと、服用と同じような被害が発生してしまいます。
プロペシアは通常時であればコーティングされているので触れただけでは吸収されませんが、取り扱いには十分気をつけてください。

プロペシアの服用を途中でやめると薄毛が再び進行する

飲み続けることで効果を発揮するのがプロペシアなので、服用をやめてしまうと再度AGAの症状が進行してしまいます。

プロペシアは数回飲めば終わりではなく継続しての服用で効果を発揮するAGA治療薬です。

早い人では三ヶ月、通常は六ヶ月程度でプロペシアの効果が出始めるので、抜け毛が収まる前に服用をやめてしまっては効果を実感できません。

3ヵ月の連日投与により効果が発現する場合もあるが、効果が確認できるまで通常6ヵ月の連日投与が必要である。また、効果を持続させるためには継続的に服用すること。なお、増量による効果の増強は、確認されていない。

引用元：処方箋医薬品「プロペシア錠0.2mg／プロペシア錠1mg」

また抜け毛が収まってきたからといって服用を中止してしまうと、今までプロペシアの効果で進行を食い止めていたAGAが再び活発化してしまいます。

プロペシアの効果を最大限に発揮させるためにも、結果に一喜一憂せずに長期間に渡り服用を続けてみてください。

「プロペシア」と「フィナステリド」の違い

プロペシアの説明で必ず出てくるのがフィナステリドで、両者は混同して説明されがちですが全くの別物です。

プロペシアとはアメリカのメルクという会社が販売しているAGA治療薬の商品名です。

日本では厚生労働省に2005年に認可され、世界では60か国以上で販売されています。

対してフィナステリドはプロペシアに含まれている「主成分」です。

抜け毛の原因となる成分にジヒドロテストステロン（DHT）がありますが、フィナステリドにはジヒドロテストステロンが作られるのを抑制する効果があります。

ジヒドロテストステロンが生成されないと抜け毛は減り、ヘアサイクルは徐々に正常化していきます。

プロペシアは主成分にフィナステリドを含んだ医薬品ということを覚えておいてください。

「プロペシア」は日本初のAGA治療薬

2005年に当時の万有製薬株式会社（現在はシェリング・プラウ株式会社と統合してMSD株式会社）により、プロペシアは販売されました。

プロペシアは日本国内で初めて認証されたAGA治療薬で、開発当初は前立腺の治療薬として期待されていました。

ですがプロペシアの利用者から「頭髪が増えてきている」という報告が多かったことからAGAに対する効果が本格的に検証され、1997年にアメリカでAGA治療薬として認可されました。

プロペシアは前立腺の治療薬としては「プロスカー」等の名称で販売されていますが、日本では未承認の薬です。
現在プロペシアは日本で最もポピュラーなAGA治療薬となっています。

「フィナステリド錠」はプロペシアのジェネリック医薬品

フィナステリドはプロペシアの主成分でしたが「フィナステリド錠」はプロペシアのジェネリック医薬品です。

ジェネリック医薬品には以下の特徴があります。

「ジェネリック医薬品（後発医薬品）」は、先発医薬品（新薬）の特許が切れた後に製造・販売される、「先発医薬品と同じ有効成分を同量含んでおり、（先発医薬品と）同等の効き目がある」と認められた医薬品です。

先発医薬品に比べて薬の値段が5割程度、中にはそれ以上安くなるものもあるため、一人ひとりの自己負担や国民医療費の抑制にもつながります。

引用元：政府広報オンライン・安心してご利用ください　ジェネリック医薬品

日本ではプロペシアの特許が切れた2015年に、ファイザーが初めてジェネリック医薬品としてフィナステリド錠を販売しました。

2023年現在は10社がフィナステリド錠を販売しています。

プロペシアでの治療料金の相場は約8,000円

プロペシアは医薬品なので処方には医師の許可が必要ですが、28錠で約8,000円前後が相場価格です。

クリニックでの診察は薬代の他にも初診料やカウンセリング料なども発生しますが、最近は無料のクリニックも増えてきたためより気軽に診察を受けられる環境になりました。

またプロペシアでの治療を希望の方は以下の点も気をつけましょう。

プロペシアのお金に関する部分なので確認を忘れないようにしてください。

プロペシアは自由診療のため健康保険が適用されない

通常の診療では健康保険が適用可能なので自己負担額は軽減されますが、プロペシアの処方は自由診療扱いになり健康保険は使えません。

国の承認を満たしていない診療が自由診療になり、プロペシアを処方してのAGA治療は保険診療の対象外になります。

ですがプロペシアの成分に問題があるわけではないので、治療に関しての不安は不要です。

実際プロペシアを使用したAGA治療では多数の効果が確認されており実績も豊富です。

プロペシアに限らずAGA治療では健康保険が適用されないケースが多いので、利用前に確認を忘れないようにしましょう。

プロペシアを個人輸入などで購入してはいけない

プロペシアを医療機関で処方してもらうのは手間暇がかかるので、個人輸入や海外通販で手に入れようと考える方もいるかもしれませんが、この方法はおすすめできません。

日本の医療機関を通さずに手に入れたプロペシアに問題があるいちばんの理由は、偽物の疑いがあることです。

海外では安価な医薬品が横行しており正規品だという保証はどこにもありません。

当然偽物のプロペシアでは治療効果にも疑問が残り、人体への影響が疑われるケースもあるでしょう。

また副作用が発生した場合でも、医療機関から処方されたものでなければ保証は受けられません。
プロペシアをなるべく安く手に入れようとして海外から取り寄せる行為は大変危険なので、日本の医療機関で処方してもらいましょう。

プロペシアに関するQ&A

AGA治療に効果的なプロペシアですが、さまざまな疑問を持っている方も多いのではないでしょうか。

どれもAGA治療を考えている方に多い悩みなので確認してみてください。

プロペシアの服用中にタバコ・お酒は大丈夫？

喫煙や飲酒によりプロペシアの効果が薄れたり人体に悪影響が及ぶことはないので、服用中もタバコ・お酒は続けていても大丈夫です。

ですが喫煙は薄毛の原因となるジヒドロテストステロンの生成を促します。

プロペシアはジヒドロテストステロンを生成前の段階で抑制しますが、喫煙により増殖したジヒドロテストステロンには効果がありません。

また飲酒自体が頭髪によくないという検証結果もあるので注意が必要です。

禁煙・禁酒をAGA治療のため行うことは良いですが、過度な行為はストレスにより逆効果になる可能性もあります。

頭髪に良いからといってあまり極端な行為はせずに、バランスの取れた生活を心がけてみてください。

プロペシアとザガーロ、どちらがいい？

AGA治療においてプロペシアとザガーロのどちらが優れているというのはありません。

医師の判断によりそれぞれに合った治療方法の選択が必要です。

そもそもザガーロとはAGA治療薬の一種で、デュタステリドを主成分としています。

デュタステリドは2型5αリダクターゼという、薄毛の原因となるジヒドロテストステロンの生成前の物質を抑制する効果があります。

プロペシアの主成分であるフィナステリドも同じ働きがありますが、デュタステリドには2型の他に1型にも効果があるという特徴があり、フィナステリドにはない発毛効果も期待できます。

I 型と II 型の両方を抑制する薬剤にドゥタステリド（dutasteride）がある。

引用元：日薬理誌「男性型脱毛症治療の現状と今後の展望」

ですがザガーロはプロペシアよりも副作用の発生確率が高いというデータもあるため、一概にプロペシアよりも優れているとは言い切れません。

AGA治療は信頼できるクリニックで医師の判断を仰ぐのが良いでしょう。

プロペシアとミノキシジル、どちらがいい？

プロペシアとミノキシジルは効能が異なるため、どちらが優れているというのはなく併用するとAGA治療に大きな効果を発揮するでしょう。

プロペシアは薄毛の進行を抑える医薬品ですがミノキシジルは発毛を促す効果が期待できるAGA治療薬で、そもそも使用目的が異なります。

クリニックではプロペシアとミノキシジルを同時に使用するプランも多数あり、どちらもAGA治療において有効な医薬品と位置付けられています。

AGAの症状は人それぞれ異なるので、自分で判断せずにクリニックで診察を受けてみましょう。

プロペシアは男性機能（精子）に悪影響はある？

AGA治療をプロペシアを使用して行っても精子そのものや量に変化はありません。

以前行われた研究ではプロペシアの成分であるフィナステリドを1日1g投与する実験が行われましたが、精子の数や濃度、運動状態などに異常は見られませんでした。

プロペシアの副作用としては精力減退や勃起機能不全（ED）などの症状が報告されていますが、発生確率は約1％と非常に低いのが現状です。

不妊や生殖器の異常を恐れてAGA治療に踏み出せない場合も、過度な心配は必要ないと言えるレベルでしょう。

プロペシアと飲み合わせてはいけない薬はある？

薬は同時に飲むと体に異常が発生する組み合わせがあり服用の際は注意が必要ですが、プロペシアには同時に飲んではいけない薬はありません。

飲み合わせてはいけない薬のことを「併用禁忌薬」と言いますが、プロペシアに併用禁忌薬はありません。

また飲み合わせに注意が必要な薬を「併用注意薬」と言いますが、プロペシアには併用注意薬もありません。

ただし他のAGA治療薬が全て併用禁忌薬がないわけではないので、処方された医薬品の注意をよく読んでみてください。

他の薬と併用する場合も問題なく使用できるので、安心して薬の服用を続けましょう。

まとめ

プロペシアはAGA治療薬として幅広く使用され、AGA治療を行う多くの医療機関で使用されている信頼のある医薬品です。

AGA治療は早ければ早いほど効果も表れるので、薄毛が気になってきた方は信頼できるクリニックを受診してみてください。